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あの頃、ビジュが強くなりたかった私へ

昨日の深夜。

iPhoneが余計なお世話をしてきやがった。

元々、iPhoneに付帯している写真アプリが「過去のあなたの思い出」と称し、ここ数年カメラロールに保存していた自分の顔写真を一挙に並べて自動で動画を作成してきたのだ。

ご丁寧に、軽やかでポップな音楽付きで。

これが信じられないくらい衝撃で、数年間に及ぶ自分の顔面遍歴が並ぶその動画を見ていたら、恥ずかしさのあまり気を失いそうになった。

まず表れたのは2016年、当時26歳の頃の顔写真である。

当時、不慣れな仕事のストレスで「爆太り街道」まっしぐらだった。

体重は今より数十キロほど重い。

さらに男性モテを意識している。

澄まし顔でアンニュイな雰囲気を演出しているが、「安易なあざとさ」が滲み出ている。

「絶妙な表情で、気取ってんじゃねぇ」

その一心から私はすぐ動画を直視できなくなり、急いでスマホを閉じようとする。

しかし、なぜか冷や汗をかきながらも、私は動画を見ることが止められなかった。

なぜならば30代を迎えた現在、どうしても「過去の自分を愛せない」という感情を乗り越えてみたくなったからだ。

あれから数年経た現在は心身ともに元気になり、多少は痩せ、必死の努力で肌のキメも整い、まあまあ健康な部類に入る。

しかし、「今の私は好調で過去の自分はダメだ」という物語を自分自身で作り上げてしまったら、私は一生「自分のエゴ」に踊らされ続ける。

そんな直感がよぎった。

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