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深夜の独り言。

新刊『シナプス』(講談社)、ありがたいことにSNSでご感想が増えてきました。。。

渋谷・大盛堂書店さんでも、売り上げランキング上位に食い込みました。

この場をお借りして、少しだけ自分の思いをお話させて頂ければ幸いです。

私はこの作品を書くと決めた2年前、『一旦、自分の人生を生きることはお休みしよう』と決めました。恋も、仕事も。

それが、ひとりの女性として正しい判断だったのかは、今も分かりません。諦めた見返りも、求めません。

ただ、私は小さな頃から、嘘が嫌いでした。

中途半端な気持ちで書くくらいなら、作家にならないほうがマシだと思いました。

そこからは(憑依型と言う言葉は使いたくないのですが……)雨の日も雪の日も、作品のなかに潜り込み、登場人物のことだけを考えて生きてきました。

登場人物の気持ちなのか、自分の気持ちなのか、よく分からない感情で精神的に混乱する時期もありました。

ただ、もしこの本が発売された時に売れても売れなくても、自分がいつか過去を振り返った時に「本当に良い作品が書けた」と思うステージまで作品を書き上げようと誓いました。

なぜなら私の元職業が、アイドルだから。

「どうせ元アイドルが書いた文章でしょう」。

そんなふうにこれまで言われてきた身としては。

通常の五億倍、いや、百億倍は頑張らないと、文芸の世界で弾かれてしまうと判断しました。

いまが正念場だな、と思いました。

私は、自分に才能があることを知っています。

そして、面白い物語が書ける人間であることも知っています。

だから、だからこそ、作品に全てを懸けて、全ての思いをこの小説に注ぎ込むべきだと思いました。

執筆も、発売後のセールスも、すべて。

自分がどれほど魂を込めて作品を仕上げたか、それは読者さんには一切関係ありません。

どれほど作品を書くことに人生を捧げたのかも読者の方々には全く関係のないことで、知る必要もありません。

でも、お願いがあります。

どうかこの作品を、1ミリの偏見もなく、ひとりの女性作家が書いた「魂の祈り」として読んでみて下さいませ。

きっと何かを感じ取って頂けると心から信じております。

私は毎回、次の作品のことなんて、一切考えてないです。

退路を断って、一作一作、最後だと思って書いているから。

小説家になる人生なんて想像していなかったけれど、どういうわけか、なったのだから、しっかりと腹は括れています。

今夜は、そんな独り言を呟きたくなる気分でした。

#シナプス  #大木亜希子

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