毎日、挫折と生きている

久しぶりに1錠、精神安定剤を飲んでしまった。

（先に言っておきますが、どうぞご心配なく）

来年以降手掛ける予定の小説のプロットをこの数日間で書かなければならなかったのだが、あろうことか、書き上げられなかったからだ。

「書き上げられない」とは文字通り、一応最後まで物語の構想を膨らませて書いてみたものの、途中で挫折してしまったのである。

これは私の書きたい物語ではない、と判断して計画が破綻したのだ。

このプロットを書き上げるために、私は数日間、ひとりで山梨・河口湖のほとりまで行き、ワーケーションしながら精神を集中させて仕上げていた。

途中で筆の調子が良い時もあり、当初は「これはどうにかなるのではないか」と思った。

物語の向かう先は分からなかったけれど、その時は希望に満ち溢れ、「自分ならばやりきれる」と信じて疑わなかった。

しかし、である。

提出期日である今日、編集者に送る段階になり、やはりどうしても稚拙な、構想するプランに破綻のあるそのプロットを提出することが出来なかった。

無理だった。

私は、酷く狼狽した。

これまで身を粉にして小説を書くことに人生を捧げ、「作家」でいることに拘っていたというのに、プロットの1本もマトモに仕上げることが出来ないなんて。

私はこれまで一体、何をしてきたのか。