ほしならべ

寝室の布団の上
星屑のような
金平糖が並んでる

綺麗な北斗七星が出来上がっている

ほとりほとり
はらりはらり

何やら
天井から落ちてきた

青い布団の上は
まるで
澄んだ夜の空

くっくっ
ぎーぎー

何処で声がする

くっくっ

キョロキョロ
見渡して

カーテン少しあけたら

そこには
三匹の家鳴りが
金平糖を食べていた

こら!と怒る私

ゴホゴホと金平糖を
詰まらせた

やれやれ
今宵も
こやつらが

我の布団で遊んでる

ほしならべ
こわさないでと

我に向けて
手を合わせ

窓のそとを指差す

そうかぃ
そうかぃ

あれを真似したんだね

我は
家鳴りの頭を撫でる

家鳴りの嬉しそうな声に

夜空の百鬼夜行の妖怪が
一斉にこちらを向いて
手を振った

家鳴りはギーギーと
飛び跳ねた

今日は風が強いね

家鳴りが見えない人間が
風に髪をなびかせて
つぶやいた

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