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バスルームから愛を込めて*落ち込んだ日の夜

「お天気がいいですね」
「儲かりまっか?」
会話の始まりは数多くある。

「年に不足はない」と言われる年齢を自覚した時に、
言葉は惜しまないことに決めた。

と言っても、日常のすれ違うだけの誰かとの話。
夏休みの高校生のアルバイトはスーパーのレジにもいた。
男の子の珍しい姿は「研修中」のネームプレートに納得する。
背の高い、理系風のさらさらヘアーに赤いエプロンを付けた姿。

人間ももはや機械の一部、と思ってる空虚な人には関係ないけれど、
彼のレジに並んだ人たちは、視線のズレに戸惑っている感じ。
レジのキャッシャーさんは見上げるものなんだっけ?

私はいつも、お気に入りのキャッシャーさんのレジに並ぶ。
いなかったその日は、男の子のバイト君の列に並んで順番を待った。

すごい。

何がすごいかというと迷うことなく商品をカゴに移し替えていき、
重いものは下に、柔らかいものは上に、湿ったものや、
匂い移りしそうなものや、汁がこぼれてしまいそうなものは
瞬時に判断して、傍らのビニール袋に入れる。
そして出来上がったカゴの中身はえも言われぬ整列さで、
取り出しやすく商品が収まっている。
思わず会計の前に声をかける。

「あなたは頭がいいのね。
仕事の様子を見て分かる。勉強でもそうだけど、
一番大切なのはファイルやフォルダの整理。
レジだってそうだよ。
どんな仕事でも学ぶことがある。頑張ってね」

彼はきっと面食らって、おかしな客だと思っただろうけど、
褒められて悪い気はしなかったはず。
照れた笑顔が返ってきたから。
世の中には不思議なことがたくさんあるのだ。
通りすがりの誰かの言葉が、
その先の道を変えることだってあると思う。

人が寄れば、噂話で盛り上がることが多い。
誰がどうしたとか、無責任な批評と攻撃が
繰り出されることもある。
攻撃は対立となって競争に姿を変える。
無為な正義の乱立が噂話の中にある。
不必要に心が擦り切れるはず。
そんなのどうだっていいんじゃない?
でもきっと噂話は無くならない。

だから日常のマイナーな片隅に置いておこう。
噂話が妄想となって膨らんで、自分に悪さをしないように、
いろんな人と話をしたり、いろんな本を読んだり、
いろんなSNSで触れ合ったりして、衛生的な自分にしよう。

落ち込んだ日は、夜更けのバスルームでお湯に潜って泣く。
でも鏡に映るお月さまはいつも私の味方だと思って心鎮める。
(すみません、私の心の風景です)
女の心意気を胸に誓って、元気を出して、
後悔の少ない明日にしようと、いつも思い続けてきた。
この曲を歌うたび。

過去の抗いたい悲しさが水に流れていくようで、
元気になるために、限りなく歌った必須ソング。

山下久美子の結婚式のウェディングドレス、
ポンポンのベールで、とても可愛らしくて似合っていた。

いい歌だなぁ~♡

心の乱れない罪のない話を探すのが好き。

今日は午後から雨が降る?
どこか遊びに行かない?
今夜の夕食なんにする?
なにかいいことあった?

私の心が枯れない限り最後はいつも同じだ。

身体に気を付けてね。
良い一日をね。
あなたにいいことがありますように。







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