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10月27日*決戦の日曜日

幼い頃に、ごく近い身内の落選もあったせいか、
選挙というものに、ある意味トラウマのような刷り込みがある。
選挙のたびに、狭い町内が二分する地域の、
その大元のそばで暮らしていたこともあった。
ご近所といっても、それぞれの野望と策略もあり、気を遣う。
選挙戦が始まると、そろって事務所に食事を当てに出かける家族や、
高額なバイト料を耳打ちする人もおり、
毎日が不思議なハイパワーにあふれていて、
当選後は涙を流しながら、皆で通りを歩いている。
その高揚感が何年も続いていることに、
よそ者の私は「文化祭のよう」とも「面白い」とも言えず、
ただよそ者のままで眺め続けていた。

亡くなった総理の遺影をそばに置き、泣いたり、抱き合ったり、
未亡人の応援演説のあれこれに、よそ者のままだった若い頃を思い出す。
外国の友人が来ていた時の選挙カーの連呼に、
「あれはなんなの?」と聞かれ、「選挙だ」と話したら、
「なぜ名前ばかり叫んでいるの?」と驚かれ、
「その名前を書いてもらうために」と教えるしかなかった。
アンビリバボーな感じで肩をすくめられ、
私はと言えば、ただ恥ずかしさだけが残った。


消えた年金問題で国民が怒り、かつて民主党政権がとって変わった。
しかし、阪神淡路大震災の時に社会党の総理、
東日本大震災の時の民主党の総理であったマイナスを目にして、
「やはり」という、諦めが蔓延したのかも知れない。
そして「自民党」というブランドに戻る。
しかし、もう自民党だけではやっていけないので、
「公明党」との連立政権に頼るしかない。
国土交通大臣は必ず公明党議員が就任するが、
国土は日本人以外にいいようにされてきているのはなぜだろうか。
かつて学校の先生方が集まり、真面目に未来を憂いた団体となり、
教育として宗教も求め、二代目会長が突然亡くなった後に、
「実は後継者に指名されてました」と、
自ら手をあげた方が亡くなられた三代目、というのが、私の理解だ。


何事も肥大してしまうと違う道に進んでしまうこともある。
宗教と政治は相容れぬものなのに、
理の中に利を見つけようとする人がいる。
しかし、日本人が生活の知恵として身についている神道は教義がなく、
どんなものも受け入れる。
その上、道徳という宗教的な指導を無くしたので、
今では多くの人が、宗教というものは、
「その人にとって心のよりどころであればいいではないか」
というような、やんわりとした受容になっている。
裏金議員と言われる方々が「圧倒的優位」などと、
言われる選挙の下馬評は、そういうことではないのだろうか。
悪いのは党を率いる幹部であって、
枝葉末葉の議員の方々に罪はない、ということだろうか。


この頃、闇バイト問題も話題になっている。
国を豊かにするために働いた年代の年寄りを暴行し、死にいたらしめ、
亡くなってしまった夫に助けを求める年老いた妻にも、容赦がない。
彼らは子供のように世の中を知らない。
かつて「嘘つきは泥棒の始まり」と躾をされたものだが、
強盗致傷は重い罪であり、強盗殺人は無期懲役か死刑だということも、
彼らの多くの頭の中にはない様子だ。
「もう出られないんですよ」という言葉に、
唖然とする大バカ者たちの姿を、接見した弁護士が語る。
彼らを「育てた親が悪い」と罪をなすりつけるべきだろうか。
小学校教育を受けられる年齢になれば、
すでに自分で自分を育てることができるはずなのに。

多くの人が耐えているこの社会が悪いのだろうか。
それなら、この社会のシステムを作り上げた人たちは、いったい何者だ。

森喜朗さんから、
「幹事長から100万円。あんたじゃゼロ足りないだろ。
田中さんのお嬢さんだから。おじさんが貰っとくよ(ふところにいれて)」
へーって・・・。
これマスコミに言ったこと、何度もありますよ。事実だもの。
それで私が、「それはちょっとおかしいんじゃないですか?」って言ったら
「じゃあ、いるの?欲しいの?」(ふところから)出してポイって投げて。
他の議員は(手を合わせながら)、
「ありがとうございます」っていうんでしょ。きっとね。
私、(あなたのお金じゃないじゃないですか、
国民の税金配ってるんでしょ)と思いましたけど、
そういう人達がいっぱいいるの。ボスが。

政党助成金の使い道を党の中の偉い人がいくら配るって決めてるってこと?

なんでしょうね。他の人がいくらもらってるか知りませんけど。
だから官邸機密費の問題を、次言いたいんですけど。
これも税金ですよ。いくらあるのか知らないけど。
官邸機密費も官房長官が使う権限があるんです。
もちろん総理に相談してる。
総理が知らないとかね、そんなとぼけたこと言わない方がいい。
外務省だって。外務大臣やりましたけど、外務省の報償費ってのがあって。
あれも外交のためにね、人質がもしもあったら、
それを釈放するために使うとか、建前はあるけど、
実際は外交官の幹部が適当に使ってるなって・・・。
見たことありますよ、何度も。
外国に私が出張で行く。たとえばASEANの会議があって行く。
何かのサミットで行く。そうすると関係の局長以外の局長も乗ってくる。
飛行機に。私は大臣だからファーストクラスだけど、
秘書官とか局長は「ビジネスに行ってください、
エコノミーに行ってください」って言うと・・・。税金なのにね。
「みんな外国行くんだから、
みんなファーストで今までやってましたけど」って。
「ダメ。税金だからそういうことやっちゃいけないんです」って、
私は言って、後ろの席に行ってもらいましたよ。
それらの一部の、所管でない局長たちは、
終わると途中でシンガポールで降りたり、どっか行っちゃうの。
不思議でしょ。公務にことよせて自分は私的にどっか行ってるんでしょう。
それ、何度か見てますよ。
税金の使い方って言うことに、もっと国民は納税者なんだし、
納税しないとかはいかないんですから、
だからもっと真剣にならなきゃ駄目ですよ。

そういうのを国民として見抜くのは難しいんじゃないですか?

今の状態じゃ分かりませんよね。


官房長官から聞いたことがあるけど。同じ閣僚だったから。
「真紀ちゃん、あんた総理のお嬢さんだったから、
官邸の機密費知ってるよね?」
「知らない」
「官房長官室知ってるでしょ?昔の古い官邸。
官房長官室。上がって、左上に上がっていく」
ある事は知ってるけど、官房長官室行ったことないんです、私ね。
そしたら、「あそこの官房長官の椅子の後ろに、金屏風があってね。
後ろに金庫があって、そこを開けると白の封筒がいっぱい入ってる」と。
「何百万単価で。それでもってね、無くなっちゃうとね、
また全部ね、スーッと入ってんだ。
あの金、誰がどっから持ってくるかあんた知らない?」って。
「そんな。見たこともないし、知らないからやめてください」って言って。
「あれ、不思議だよな」って。
官邸職員が大蔵省(財務省)から持ってくるんでしょうね。
だから、それ持ってくる訳でしょう。だから、それをばら撒くんでしょう。
それは国民のお金だってことは、私、分かってる。
そんなシステムだめでしょうが。何かの緊急事態用でしょ。
本来はね。外国にもあるんですよ。
シークレットファンドと言って、本来はどこの国も大統領官邸にあるはず。
それを全部、自分の派閥や政党にばら撒いてるって。
なぜか、自民党が70年間も天下を取ってるうちに、
そういう垢が、そういう習慣がついたっていうこと。
それをやめさせるなら、野党が交代制で、
チェックアンドバランスでチェックできるようにしないとだめ。
時間かけて、野党第二政党、
野党というか政権交代可能な第二政党を作ること。











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野原 綾
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