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オレンジピールの充実を味わう夜

私は眠ることには心血を注いでいる。

ひところ、入眠することにとても苦労していた。

酷い肩こりで抗不安剤を処方されたら、楽になったこともある。

結局寝れないことが原因だから

ある時はめまいが酷くて運転も出来なくて、
歩くと右へ右へと片寄ってしまう。

(耳は問題ないので脳の問題?)

大きな病院であれこれ検査を受けたら、ただの肩こりでした。

「こんなんで治るわけないって知ってるでしょ?運動してね」

処方されたのは葛根湯。

病院で結局治らなかったので、
休職して整骨院でマッサージに通って直していただいた。

それからは(来たかも)と思った時は、先生に会いに行く。

娘が中学生の時に、息も出来なくなるほどの急性腰痛で、
あちこちの整形外科に受診したけれど、
結局、カイロプラクティックの先生に治していただいた。

湾曲していた背骨を気づくように言われた時には本当に驚いた。

問題は曲がった背骨ではなく、人より入り込んだ仙骨、
いわゆるお尻のしっぽだった。

例えば母親の血管が細ければ、生まれた子供の血管も細いし、
盲腸が左の腰まで回っていたという人も知っている。

胎児の時のみ使う血管を持ったまま生まれて、
60歳過ぎてもろくなって不具合でバイパス手術した人も知っている。

太ももや足先のしびれが、腰から来るものだったりするし、
体の中は別々ではなく、すべてが繋がっていて、
お互いに影響し合っている。

夜は暗くなってもテレビを見ているし、家の中も明るい。

スマホもタブレットもパソコンも使う。

なんなら、夜遅くまで起きている。

生活環境がどんどん変わってきているから、仕方がないのだ。

肩こりが酷くなったある日。

「遠隔ヒーリングプレゼントするよ。すごい先生がいるの」

娘からの連絡だった。

気分なのか、「なんとなく軽くなった気がしたよ」と、
半分社交辞令的に話をした。

「良かった。先生がね、お母さんは目が重くなっているので、
そこを通しておきましたって言ってる」と、目の話ばかりする。

眼精疲労というのは知っているけれど、
眼科に受診するようなことはないし、
でも目なのかな・・・と思っていたところ、
仕事をしていたらいきなり、
パシャっと目に蜘蛛の巣を投げつけられたような症状が起きた。

びっくりして眼科受診して、
あれよあれよと言う間に手術などもあり、今に至る。

それからは目を疲れさせないように気を付けるのが、最優先事項だ。

暗くなったら夜更かしせずに眠る。

朝の太陽がまぶしくなったら起きる。

良く眠れるようにすることが一番の健康の問題と思う。

単純作業で体を動かす。

人に会ったらお喋りを楽しむ。

生活を単純にしていったら、良く眠れるようになった。

それで嬉しくなる話を聞いて、人知れず乾杯をしたくなった。

オレンジピールの入ったエビスのオランジェ缶を一本開けたという訳。

久々に見るビールの白い泡。

「人はね、単純な律で生きるのが楽なんだよ」

今はもういない人の言葉を思い出す。

「そうだね、自分じゃなく誰かのことをこんな風に喜ぶなんてね」

いつも、残してくれた言葉を追いかけて生きているのかな。

生きているどこかで、言葉と思いがつながっていることに乾杯。





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