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【映画#1】ビバリウム【ネタバレ有】

基本データ

制作年:2019年
上映時間:1時間37分
ジャンル:ミステリー/スリラー

あらすじ

新居を探すトム(アイゼンバーグ)とジェマ(プーツ)は、ふと足を踏み入れた不動産屋から、全く同じ家が並ぶ住宅地<Yonder(ヨンダー)>を紹介される。内見を終え帰ろうとすると、ついさっきまで案内していた不動産屋が見当たらない。不安に思った二人は、帰路につこうと車を走らせるが、どこまでいっても景色は一向に変わらない。二人はこの住宅地から抜け出せなくなってしまったのだ― 
そこへ送られてきた一つの段ボール。中には誰の子かわからない生まれたばかりの赤ん坊。
果たして二人はこの住宅地から出ることができるのか―?

引用:映画『ビバリウム』オフィシャルサイト
https://vivarium.jp/

感想①不気味な世界観

この作品が気になった人の多くは、不気味な世界観だと思う。緑と言えば安らぎや癒しを与えてくれる色と言われているけれど、真逆な雰囲気を感じる。

ストーリーでは暴力的とさえ思えるくらい、緑一色の世界で物語が展開していく。この他にも規則的に並んだ家屋や不自然な空など、どれをとっても不気味さを感じる。それがこの作品を盛り上げてくれているんだと思う。

このなんとも言えない不気味さは、物語のラストまで続く。

感想②このふたりは不幸だと言えるのか

簡潔に言って、このストーリーはバッドエンドに捉えている人が多いのだと思う。だけど私は、主人公たちは本当に不幸だったのか?と疑問を抱いた。

この作品で主人公たちは、望む形ではないけどマイホームを手に入れた。
そして自分たちの子どもではないが、自立するまで育て上げる。
その間、衣食住に困ることはない。

そして最期は、子どもに看取られて、埋葬される。マイホームを手に入れる。彼らが過ごした日々は、確かに壮絶だし、不幸なことには違いないが、見方によっては、理想的な人生を過ごしていたようにも見える。

描き方によっては、ハッピーエンドにすることも可能だと思う。それを真逆に変える演出と構成は、素直に舌を巻いた。

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