DUMP3




あなたへの手紙をどう書き出そうか 胸に渦巻くイメージの輪郭をどこに置いてきたか どこの生まれなんだこいつは どちらの手のひらに収めたのか どうして捻り潰してしまったのか 音楽の変調のように 直前に言われたことはなんであれ あなたはそもそも誰だったのか

俺は鉱物だ 引き合いながら引かれ合う粒子 俺は植物だ あらゆるエネルギーを通す管 俺は動物でもある 流れ エネルギーの渦、溜、瘤 そして俺は人間 渦として渦と交わり時として流れに帰る水の泡 湖にも波が立ち岩が溶けている 何故海と呼ばない 子供は海に足を浸して遊んでいる これは水溜りだ

糸を刻んで点と呼ぶには無理がある 求めているのは布なのに いやスカートだろうか レースのカーテン それともぬいぐるみ 私のテディベアがスポーツカーになっていない確率は何パーセント ゼロというのはどういう方向性でしょうか

目に見えず 手に触れないものがある それを目に見たり 手に触れたりすること これは有罪だろうか どうして黙ってはいられないのか この欲求はなんでどうして何処からやって来るのか ああまた基本的な事柄の繰り返し せめて数世代の後には姿形が変わるよう また違うように身動きしよう

あなたからの手紙を読んだよ よくそこにまで行ったね 私は私の粗熱に捉われていて 君の冷静を読み取ること できなかった しなかった 今ならばよく分かるよ 君の決心は絶対零度 荒野であった平原を氷原と化したろう 太陽は見つかったかい 溶かせば全部は水になって 君の山脈を撫でるだろう 海には魚が宿るでしょう いつか浅瀬に顔出す島々の その一つ一つに家を建て 沢山の家族を作ろう その中の一つで夢を見よう

あの頃の続き 人生の句読点

先にここ 置いておくよ












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