海砂漠



海に沿う崖とも言える山を登っていると、横から大きな津波が襲い全てを呑み込んだ。目を覚ますと私は砂漠のオアシスにいて、水に浸した片足に流れと勢いを感じたかと思うと水が吹いて湧き上がり、砂漠であったものは海に沈み海底となった。私は海底の砂に背を感じながら水面に漂い波と風を感じる。私は今どこにいるのか。私はこれからどこへいくのか。あらゆる動きの可能性を孕みながらそれゆえにただ一点に静止している。そんなことを許すはずがない。それもまた私が



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