淀川花火





僕らはたぶん

生まれについても

出会いについても

とても恵まれていたのだ

だから生き残ったり

勝ち残ったりして

この幸福を華として開き

種としてこの土に

遺さないといけないのだ


夏の暑さに汗ばんで

私は君の右手を握る

千の花火の煙の残りが

風に運ばれ向こうに消える














ae