かなしみのありか



なにかずっとかなしくて

分かんなくて

どこに住んでも見つからなくて

森に海に山に砂漠に

聞いても誰も応えなくて

最初の二人にも聞いたさ 何も知らなかった

草木は言葉から離れて 動物は忙しなく

教師など居らず 両親はもう死んだ

一つのかなしみのありかはずっと遠く

泉の溢れる音だけが 波のように届いて

どこか 誰かの寄り添いを期待する私は

ありもしないかなしみを尻目に

それでも一人 ここでふるえる




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