淡藤色

変質



穴に落ちた

日を仰いだ

土を掻き分けた


深く深く

陽が届かぬまで

爪が月へ届くまで

小指が三日月になるほどに


剥き出しの腕が空気に触れて

初めて気がついた 外だ


太陽よ黙れ

海を探したいんだ

お願いだよ照らしておくれ

耳がもう使い物にならなくて

海を聴くことができない




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