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「 自己 「 参照 」 」


変性意識状態とは「自己参照している状態」であり、そのようなことをする点が私達人間のユニークな点だろう、と言うのは嘘だ。そのような自己参照というものは、他の生命一般もしている、というか他の生命はそれしかしていないように感じる。

私達人間にユニークな点は恐らく、言語というプロトコルを介して、そして他己というものを前提に他己参照する点、また、お互いへの参照を繰り返すことで自己(意識と肉体の双方と相乗)を(時に自他とは別の要素であるところの環境からある程度離れて)複雑(時に怪奇というより偶発的)に発達させていくことだろう。意識とはその舞台かつ指揮者であり、都市とはその舞台装置だ。ちなみに脚本は無い。

と言うと多分、コンマナノ数秒で最初に立ち現れたのは自己でなく他己であり、その最初の他己を母と呼んで少々口に含むのかもしれない。ただここで何よりも重要なのは、他自己の発生と言語の発生は、同一のものでないにしても同時だったろうということ。

つまり、やはり境界が引かれ、間から発生したのだ。これを境とも間とも呼び、分け隔て分け隔てられることにも、時に思い切り分け入って立ち帰ることにも、私は私として精通していきたい、と思います。



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