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現代における「結婚」というものの捉え方

皆婚社会が消滅して久しい。
かつて、昭和の時代には世話焼きのおせっかいおばさんや、職場の上司が仲人として、結婚相手を紹介してくれたりもした。
しかし、今や地縁コミュニティは崩壊しかかっている。
職場恋愛などしようものなら、すぐに飛んでくる「コンプライアンス」の声に、あなたは圧倒されるだろう。

こうして、結婚は「恋愛」を通してなされることになり、トレンディードラマの流行などもあって「恋愛結婚」はこの世の春を謳歌した。

だが、しかし今この令和時代には、その恋愛結婚でさえ風前の灯火である。
各種アンケートなどを見ると、決まって生涯未婚率は上がり、また今後結婚する人の割合が劇的に増えていくことなども、そう考えられない。

では、そんな時代に私たちはなぜ結婚するのだろうか。

そもそも「一人で生きていけるのか」という厳然たる問い

私は、私を恨めしく思う。
もし、私が孤独に耐え、一人で生きていける「能力」を持つ稀有な人間であるのなら、「生涯独身」という選択肢を選んだ可能性もあるだろう。

しかし問題は、人生は一人で生きていくには長すぎるということなのだ。
そもそも人生は一人で生きるにはつまらなすぎるし、時間も愛情も、お金でさえも一人でいる分には持て余す。

私は、結婚の礼賛者ではない。
だがしかし、一人でいることのデメリットと、結婚することのデメリット。
この二つのデメリットを比べたとき、どちらのマイナスの方がよりマイナスの度合いが低いか?
という視点を持てば、結婚に関するあらゆる論争は、決着を帯びるであろう。