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【レビュー】OM SYSTEM OM-5

2月16日に導入したばかりの撮影機材「OM-5」
導入して早1ヵ月なので、ここまで使用して来た感想を含めレビューしていきます!

紹介については下記リンクから。



1:見た目

OM-5の見た目は、ミラーレス一眼カメラながら何となく「クラシカルな感じ」に見える。
これは、かつてフィルム一眼時代にオリンパスが製造していた「OMシステム(※1)」のカメラの面影を殆ど残しつつ、デジタル時代に合わせたと言えそう。ペンタ部がとんがり帽子の様になっているのも、フィルム時代の流れから来ていると言っても良いだろう。

フィルム時代の「OMシステム」のカメラは、下記リンクを参考にしてほしい。(リンク先の機種はOM-2)

この機種はミドルクラス(中級機)ではあるが、意外に軽量である事。
同等のカメラで言うとキヤノンであればEOS R7・R10、ニコンであればZ5・Z50、ソニーであればα6700・α7C II・α7 IV、パナソニックであればLUMIX G99D・S5II、富士フイルムであればX-S20またはX-T5が当該機種に当たる。
それらのカメラ本体から比べると、OM-5は同クラスの中では小さい方であり本体だけの重さでも400gを切る(バッテリーなどを含めない重さ)。

最初に持った感じとしては、「高級なコンデジを少し重くしたぐらい」と思った。

キットレンズに付いてきたM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROと組み合わせてもこの大きさ。

ボディ自体は前モデルの「OM-D E-M5 Mark III」をそのまま流用し、一部マイナーチェンジを施している。オリンパス→OMデジタルソリューションズへの社名変更に伴い、「OLYMPUS」の表記が「OM SYSTEM(※1)」に改められている。


2:撮影性能

全てRAWから現像しております。

通常のスナップ撮影

通常のスナップ撮影としていくつか撮影したが、カメラが軽量なので重さを気にせずに構えられるのは非常にありがたい。

水天宮
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
首都高速の箱崎ジャンクションを下から
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
日本橋高島屋本館
走行中のスポーツカー(ランボルギーニ)と一緒に。
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

動体撮影

OM-5は「像面位相差AF」を使用しているので、EOS R7同様の撮影が可能なのかを確認したところ、連写速度は低めながらも捕捉可能。
鉄道関係の写真でも問題無さそう。

京成スカイライナー(AE形)による「キャプテン翼ライナー」
レンズ:LEICA DG VARIO-ELMARIT 35-100mm F2.8 POWER O.I.S.

手ブレ補正の効き具合

OMデジタルソリューションズのカメラと言えば、強力なボディ内手ブレ補正が特徴。
手持ちでもスローシャッター撮影は出来るのかを確認してみた。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

こちらは上野・不忍池の夕暮れを撮影したものであるが、シャッタースピードは1.3秒。
通常のカメラだと三脚を用いるが、この写真は何と手持ちで行っている。手持ちのスローシャッターでは完全にブレブレな写真を量産するが、OM-5は普通通りに写してくれる。

小さいカメラの割には手ブレ補正は強力であるが、過信は禁物と言っても良い。シャッタースピードがあまりにも遅いといくら手ブレ補正が強力であってもブレブレの写真を量産してしまうので、三脚を用いる場面と手持ちでもOKの場面はカメラ任せにせず、自分で判断するべきだ。


3:レンズの組み合わせ

OM-5で気になる点は「レンズの組み合わせ」にあるのではないだろうか。
どのカメラでもそうだが、レンズが大きいと逆に嵩張ることやカメラ自体の重さが増してしまう懸念がある。
今回はあるものだけを取り上げてみたい。

標準単焦点レンズであるM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8を取り付けた例。
このレンズ自体も軽量設計なので、単焦点レンズだけでスナップ撮影するには丁度良いサイズと言える。

パンケーキズームレンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZを取り付け。電動ズームなので、ミラーレス機なのにコンデジの様な感覚で撮影出来る。自動で開閉するキャップも別売りで用意されているので、そちらを組み合わせればまるでコンデジの様になってしまう。
通勤する日はこの組み合わせで持ち運ぶことが多い。

パナソニックの全域F2.8望遠ズームLEICA DG VARIO-ELMARIT 35-100mm F2.8 POWER O.I.S.との組み合わせ。
OMデジタルソリューションズでは「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」と言うレンズを販売しているが、こちらは三脚座を外しても760gと重いものとなるため、全域F2.8望遠で軽さを優先したい場合は360gの当レンズが最善。
LUMIXの仕様に合わせているため「Dual I.S.」の機能は使用出来ないが、レンズのスイッチON/OFFで手ブレ補正の効き具合が変わり、ONではレンズ側、OFFではボディ側に変わる。強力な手ブレ補正を使用したい場合はレンズ側の手ブレ補正をOFFにすることをおすすめする。(※2)

パナソニックの超望遠ズームLUMIX G VARIO 100-300mm F4.0-5.6 II POWER O.I.S.との組み合わせ。望遠端で600mmとなるため、軽めながらも超望遠を楽しめるレンズ。
LUMIXに合わせた設計のため、鏡筒自体が太めとなりペンタ部に干渉しそうな感じもするが、ギリギリ回避出来ている。
同等のレンズでOMデジタルソリューションズはM.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIを販売しているが、焦点距離・F値・ズーム回転方向が異なるため、純正で合わせるか社外で合わせるかはその人次第と言っても良いだろう。ちなみにOMはフードが別売りなのに対し、パナソニックはフード・ポーチ付き(新品販売分のみ)。
35-100mm同様LUMIXの仕様に合わせているため「Dual I.S.」の機能は使用出来ないが、レンズのスイッチON/OFFで手ブレ補正の効き具合が変わる。
強力な手ブレ補正を使用したい場合はレンズ側の手ブレ補正をOFFにすることをおすすめする。(※2)


4:これから試してみたい機能

実は導入して1か月ながらまだ試していない機能があり、これから試してみたい機能としては下記の2つ。

  • ハイレゾショット

  • 4K動画(30p)

まずは「ハイレゾショット」であるが、これは撮像センサーを動かしながら複数撮影し、それを1枚の写真として撮影するものである。合成写真ではあるものの、通常撮影される画素数よりも多くなり更に精細な写真が撮影出来るというもの。
「ハイレゾ」は高精細や高解像度を意味する「ハイレゾリューション(High Resolution)」の省略形。音楽配信サービスなどで既に馴染みのある言葉ではあるが、その写真版がこのハイレゾショットになる。
私はフルサイズ機を持っている身ではあるが、フルサイズセンサーで撮影した写真とどう違うのか、はたまたフルサイズ機よりもきめ細かい表現が出来るのかが気になるところである。

続いて4K動画。30pまでであるがG99Dで懸念された「クロップ」が生じないかどうかが気になる。クロップが無ければこれから撮影を予定している桜の動画もかなり良いものになるのではないだろうか。


5:最後に

今回はOM-5のレビューをお届けしたが、改めてこのカメラを導入して色々と驚きを隠せなかった機能が利用されており、オリンパス→OMデジタルソリューションズのカメラに改めて共感を持った次第である。
実は少し前にOM-D E-M5 Mark IIを持っていた時期があり、その時は動きものにも強いだろうと思って購入したのは良いが、まさかのコントラストAFでガッカリしたのは言うまでもない。しかし、今回のOM-5は像面位相差AFと言う事もあり、既に利用しているキヤノンEOS R6やR7と同じような撮影が出来る事に驚いた。小さなボディながらも大きな機能が詰まっているカメラであると実感。

大型のフルサイズ機ややや大き目なAPS-C機より小型なので、持ち運びも非常に良く、通勤帰りのスナップ撮影などでも十分使用可能と言える。スマートフォンでの撮影よりもこちらの方で撮影する方が頻度が高くなりそうだ。


※1:「OMシステム」と「OM SYSTEM」は同じ言葉ではあるが、前者はオリンパスのフィルムカメラ「OMシリーズ」全般のカメラシステム、後者はOMデジタルソリューションズのカメラブランドである。

※2:レンズ手ぶれ補正優先の設定がONの場合のみ。

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