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ヒント|ライティング

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ライティングのヒントの詰め合わせです。 【参考記事】 竹村俊助さん
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#ライター

「書く力」を身につけるうえで「ツイッター」以上にいい方法を思いつかない

「書く力」を身につけるにはどうすればいいか? 編集者という肩書きをつけているので、そんなことをよく聞かれるけれど、いくら考えても「ツイッター」以上にいい方法を思いつかない。 もちろん眺めるだけじゃなくて発信しなきゃダメだけれど、それによって身につく力は計り知れないと思う。 ツイッターをやれば、「書く力」につながるさまざまな力が手に入る。思いつく限り挙げてみたい。 ①勇気ツイッターでは発信する勇気が得られる。発信するからには、スベるリスクもあるし、無視されるリスクもある

書きはじめる前に「地図」を描こう

「書いてるうちに何を書きたかったのかわからなくなる」というお悩みをいただきました。 たしかに書いてるうちに迷ってしまって「はて、これはどこに行き着くんだろう?」となったり「いちおう書いてはみたけど、いったい何の文章なのかがイマイチわからないな……」ということはよくあります。 こんなときの解決策はひとつ。 それは「ひとつの文章で言いたいことはひとつだけにする」ということです。「この記事で言いたいことは、ひとことで言うと何なのか?」。そこをまず明確にすることです。 そし

おもしろい文章は取材が9割

ぼくの持論は「おもしろい文章は中身がおもしろい」というものです。 どんなに頑張って上手に文章を書いても、中身があまりおもしろくないと、なかなか読んでもらえません。もちろん文章のスキルが高くてエッセイが書けるような人なら話は別ですが、ふつうの人は中身で勝負するのが正攻法だと思います。 逆に言うと中身さえおもしろければ、それを素直に伝えるだけでおもしろい文章になるはずなのです。 というわけで、今日は「中身」の話です。つまり取材です。 取材でどんな質問をすればいいのか? 質

おもしろい文章は「共感8割、発見2割」

「おもしろい文章は、内容がおもしろい」という残酷な事実がある。  もちろん、表現や言い回し、空気感などでおもしろさを伝えられる人もいる。しかしそれができるのは、作家など一部のプロフェッショナルだけ。下手にマネすると「さむいエッセイスト」みたいになる。  プロの書き手ではないぼくたちが「おもしろい」と思われる文章を書くためには「内容で勝負する」必要がありそうだ。  ただ、おもしろいと思われるような「新しい考え方・できごと・情報」なんて、そうそうあるもんじゃない。というわけ

自由に書くために「自意識」を捨てよう

 深津さんがこんなツイートをしていました。  まったく同感です。  素直に、正直に、好きなものを好きと言う。情熱的に、飾らずに、すっぴんの文章を書く。下手でもいい、メッセージ性もなくていい。とにかく楽しく書けばいいのです。  もちろん商業出版やお金をもらう文章であれば、ノウハウを入れたり、お役立ち要素を入れるなどの工夫がいるかもしれません。でも、noteなどのブログは楽しむことがいちばん。自由に素直に書く。そして、それが実は読んでいる人にとっても「おもしろい」文章のはず

読まれる文章は「冒頭」で勝負がつく

読まれない文章は「存在しない」のと同じです。 ……というのは言い過ぎかもしれませんが、この文章の主旨が「文章は冒頭が大切である」というものなので、あえて言い切ってみました。 読んでもらえる文章を書くためのシンプルな方法。それは「冒頭、一行目でつかむ」ことです。冒頭をしくじるとせっかくの文も読んでもらえません。逆に同じ内容を伝えるにしても、冒頭にインパクトが与えられれば読まれる確率は上がります。 ぼくはひとつのツイート内でも「冒頭」を意識しています。これまでにバズったツイ

「読みやすい文章」のたったひとつの条件

「読みやすい文章」ってなんだろう? ずっと考えていたのですが、それは読み手が「読む速度」と「理解する速度」が一致するものだという答えにたどり着きました。 理解が追いつかない文章だと何度も読むはめになります。一方で、わかりきったことをくどくどと書かれるとイライラしてしまうでしょう。 読みながらスーッと脳に染み込んでいくような文章は「読みやすい」と言えるでしょう。 では「読む速度」と「理解する速度」を一致させるにはどうすればいいのでしょうか? たとえばこんな文章がありま

『プロ編集者が教える文章教室(仮)』執筆中0318更新

※この記事は「いつか書籍化できるといいなあ」と思っている『プロ編集者が教える文章教室(仮)』の制作過程を公開するものです。このやり方でうまくいくのかという「実験」でもあります。このnoteに随時加筆していきますので、「読んでみたい」という素敵な方は「いいね」してもらえるとうれしいです。 進捗 0207 仮の構成を公開 0318 仮の構成を更新 <もくじ> はじめに SNS、ブログ、本・・・・・・だれでもゼロからいい文章が書ける! 文章を書く前におさえること なぜ書く

「いい文章」を書きたいなら「いい文章」を書こうとしてはいけない

いい文章を書くにはどうすればいいか? 先日、それについてあれこれとツイートしたのでnoteにまとめときます。 * いい文章を書くには、いきなりいい文章を書こうとしないこと。下手でも意味わかんなくてもとにかく書きなぐる。ぼんやり思っていることをまず吐き出してしまう。 その「言葉の塊」を今度は客観的に見てわかりやすく整えて編集していく。少しずつ削って最高の輪郭にしていく。一発で美しい彫刻は生まれない。 * 小説家やエッセイストは「才能の世界」なので全員がなれるもんじゃな

これからの書き手には「国語力」よりも「感情力」が必要だ

 学校の国語の授業で、こんな問題を解かされたことがあるだろう。 「下線部のときの主人公の気持ちを書きなさい」  おもしろくもない小説を読まされて、主人公が思っていることを書かされる。そこで先生が用意したものと違う気持ちを書いてしまえば「✕」だ。主人公の気持ちには「答え」があって、それに合わせないといけない。  ぼくらが国語の授業で習ってきたのは、こうして相手の気持ちを汲みとり、空気を読み、他人に合わせることだった。自分がどう思うかは関係ない。とにかく先生の用意している「

その文章に「サビ」はあるか

 おもしろい文章には「サビ」がある、と思った。  曲で印象的な部分を「サビ」という。おなじように、文章にもちゃんと印象的な「サビ」があるか? 「これが言いたいんだ!」というメッセージがあるか? そこを意識するといいのではないか。  そして、その「サビ」に向かって「イントロ」や「Aメロ」「Bメロ」を配置していくのである。  こんな文章があったとする。  今日は台風が近づいているからか、低気圧だからか、体も重く、頭もまわらず、仕事もやる気が出なかった。ぼくは台風を言い訳に

「文章が書けない」ときの3つの傾向と対策

 書けない!  記事が書けない! ブログが書けない!! 書きたいのに、なーんにも書けない!!!  そんなことは普通の人なら誰にだってあるでしょう。1行書いては消し、2行書いては1行消し……そんなことをしているうちに、ついにはイヤになってしまいます。  そこで「書けない」ときに、あなたのなかで何が起きているのか。その傾向と対策を整理してみました。 ①書くことが自分の中に溜まっていない「毎日ブログを書こうと思ってたのに書けない!」「仕事で記事を書かないといけないのに文章が

一気に読ませる文章を書くための7つのポイント

「週刊文春」は、毎週買っている。  真っ先に読むのが、林真理子さんのコラム「夜ふけのなわとび」だ。時事ニュースに絡めた話や林さんの近況などが書かれているのだが、これがおもしろい。  なんてことのない文章のように見えて、一気に読ませてしまう魔力を持っている。他の人のコラムもいろいろあるが、林さんのだけは途中で飽きるようなことはまずない。  そのおもしろさのポイントを僭越ながら分析してみた。 ①体重を乗せて感情で書く まずなにより、林さんのコラムは「感情」が乗っている。そ

読みやすい文章は「デザイン」が優れている

 村上春樹さんや林真理子さん、糸井重里さん、『嫌われる勇気』の古賀史健さん。彼ら彼女らの文章は、スルスルと読める。とっても読みやすい。  その「読みやすさ」の正体ってなんだろう? と考えてみる。  読みやすい文章は、パッとその文章を見た瞬間に「読みやすそう!」と思える。これは「文章の中身」というよりも「デザイン」に近いのではないかと思う。  漢字とひらがなのバランス、改行の位置、「(会話文)」の割合などを計算し、「ビジュアルとして」読みやすくデザインされているのではない