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AndroidAuto グーグルマップナビ VS ナビタイム

AndroidAuto上で動くカーナビアプリ

本日 ゴルフの往復で Android Auto上のナビを利用しました。グーグルマップナビは、Android Autoの標準で、toyota社のディスプレイオーディオで、MAPボタンを押すとグーグルマップナビが起動します。Android10からは Android Autoは、OS内蔵になったので、Androidスマホを USB接続するとすぐに使えるようになります
今回は 比較として スマホナビとして定評のあるナビタイムも合わせて利用してみました。グーグルマップナビが無料なのに対してナビタイムは、プレミアムプラスの有料会員になる必要があります

ナビアプリの切り替え

googlePlayからnavitimeアプリをインストールすると、AndroidAutoのアイコンメニューに navitimeアイコンがでます。「マップ」アイコンは、デフォルトインストールのグーグルマップナビで、これらをタップすることでナビアプリを切り替えることができます。toyotaのディスプレイオーディオでは、ハードのMENUボタンを押すとAndroidAutoアイコンがあってここから、AndroidAuto対応の各アプリアイコンを出すことができますが、ナビ中であれば 画面右下の白丸を押して切り替えるのが便利です
navitimeアイコンを押すと プレミアムプラスの会員になることを促されます。プレミアムプラスの会員になるには、スマホ側のナビタイムのgooglePlayから登録します。(googlePlayの登録でいつでもやめる事ができるのでまずは試してみるのもよいのではないでしょうか?)

どちらのナビでも利用できるAndroidAutoの機能

ナビアプリを切り替えたり、ナビアプリを利用中に他のアプリを同時利用したりするのは、AndroidAutoが実行していて、ナビタイムでも標準マップでも同じことができました。現バージョンのAndroidAutoは非常に安定感があり、切り替えで固まったりすることなくスムーズに切り替えができました。
標準マップナビ Navitimeの双方で、 ナビ実行中に切り替てもスムーズに切り替わり、ナビの状態も保持されています

AndroidAutoの機能 : ナビ実行中のオーディオプレイ

ナビ実行中の画面最下行は、AndroidAutoのボタン群、同時実行のアプリ(オーディオプレイなど)のボタンが並びます。これは、どちらのナビでも全く同じように実行できます

既存のカーオーディオにない特徴として、音楽サービスを自由に切り替えられることがあります。spotify LineMusic VLCが、自由に切り替えられました。音声で アーティストや楽曲名で 「〇〇かけて」を指示すると spotifyからかかりました。私は spotifyは無料で利用しているため 広告が入ってしまうので、LINE MUSIC に切り替えました。ナビ中に抜けずに 右下の白丸ボタンから切り替えられます。VLCは無料のメディアプレイヤ―です。私は昔のCDをすべて VLCでSDカードにいれているので、手持ちのCD数十枚の全楽曲をかけることができます。30年くらい前はトランクルームにCDチェンジャーを積んで、10枚程度のCDを機械的に切り替えていたというのに… これでは、既存のカーオーディオに勝ち目はありません

AndroidAutoの機能 : スマホメッセージ表示

今回、帰りのアクアラインが渋滞する中、家族から 「何時に帰るの」というショートメールが入りましたが、それが ナビ中の画面の最上段にでました。着信検知で タップで内容を見ることができます。これは ナビタイム実行中だったので AndroidAutoの共通機能かと思われます

AndroidAutoの機能 : 電話を掛ける

電話をかけること自体は、AndroidAutoでなくとも、toyotaのディスプレイオーディオの機能として利用できますが、ナビ中にナビ画面のままで ハンズフリーの電話が掛けられます。上記のメッセージをみて 自宅に電話したものです。ちょど渋滞中であったこともあって、スマホの電話帳から選択して電話をかけるのに苦はありませんでした。電話をかけてしまえば、あとはナビの画面を見たまま ハンズフリーの電話が掛けられます

AndroidAutoの機能 : AndroidAuto対応アプリの起動

LINE MUSIC を起動してみました。自分で作成したmixからプレイ、LINEの今日のお勧めMIX・・・、お気に入り送信 など主要な機能は AndroidAutoでもサポートされていました

ナビの比較 : 地図表示(ナビルート表示)

いよいよ、ナビの比較を行います。地図表示では、グーグルMapが秀逸でした。基本バードビュー表示なのですが、近くは大きく遠くに行くほど小さく表示され、高速航行中では、できるだけ遠くのルート迄、雰囲気がつかめるようになっていました。例えばアクアライン走行時にも、遠く川崎側の着岸部も小さく見えて走行位置の全体感がつかみやすかったです
走行ルートのヘッディングアップも カクカクならずにゆっくりとスムーズな回転になっていて大変見やすいものになっています
さらに、速度を落としたり 案内ポイントに近ずくと バードビューの視点高度を下げ、案内ポイントが終わり 高速などで速度を出している時は、バードビューの視点高度がぐっと上がり、非常にわかりやすかったですし、地図もグーグルマップ譲りの見やすいものでした
一方ナビタイムもバードビューで似たようなUIにはしているものの、グーグルマップナビの臨場感には及びませんでした。また地図も道路リンクを道路種別で色分け、道の広さで道幅を描き分けただけの感じで、ナビには十分なのでしょうが、昔のカーナビの地図の感じは否めなかったです

ナビの比較 : 案内UI

最初 グーグルマップナビでナビを開始したときに、右側に常時大きく案内が表示され、その下にも 到着予想時間が出ていて、地図の領域の狭さにちょっと驚きましたが、走っているうちに結構 良いときずきました。案内が右側でドライバーズシートに近く、大きな文字でとても読みやすかったです。そして何より、到着予想時刻が大きな文字で視認性よく常時出ているのも非常に良かったです。地図は狭くてもヘッディングアップの角度の工夫とかできていて 走り始めてみると地図領域の狭さは気になりませんでした。
一方、ナビタイムでは、通常地図領域は広めですが ヘッディングアップが走行方向真上に常時向いているので、そのあとの経路がすぐ切れてしまい、長い距離でのルートの視認性に難がありました。また高速走行時には、次のICチェンジの表示などに大きな領域が割かれているのに文字が小さく見にくかったのと、その情報は全く必要性に乏しかったです。ルート上のICの情報など簡単に取得できるインターフェースがあって、ついエンジニアとしては使いたくなってしまうのでしょうが、いらないと思いました。その一方で到着予想時刻が表示されていない。もしくは見えなかったです。だれもが何時までに到着する予定で走っているわけでこれがわからないのは致命的だと思いました(少なくとも高速走行時にはなかった)
あとナビタイムで文字が読みにくかったのは メッセージが左でドライバーズシートから遠かったこともあるかもしれません

ナビの比較 : 音声案内

音声案内の内容と正確性では、ナビタイムのほうがかなり良かったと思います。グーグルマップナビでは、そもそも 間違っている音声案内がたびたびあって惑わされました。また分岐などの重要な案内ポイントの直前で、この先料金所がありますというのも惑わされました。分岐後 料金所があるわけで、一定の距離の地点だからといって途中にその案内がはいると混乱します。アクアトンネル抜けて東京と横浜の分岐の直前でそうした案内があってあやうく、横浜側にいきそびれて後続の追い越しでひやっとする場面に遭遇しました。一方 ナビタイムの音声案内は 的確で たぶん 走行テストなどの結果でいろいろ改良しているのか ポイントにあった案内で分かりやすかったです。同じポイントを走っての比較ではないので、確実にそうとは言えないですが・・・
グーグルマップナビは、グローバルに統一したアルゴリズムに日本の地図の要素をを合わせていてちぐはぐ感が出るのかもしれません。日本の地図リンクは非常に細かくナビを意識したものですが、世界の主流とは異なるので、案内精度という点でのナビタイムは、グーグルマップナビに差別化していけるのではないでしょうか?

ナビの比較 : 経路

経路は、同じ場所に対して お薦めの第一経路として双方で 異なる経路をだすことがしばしばありました
グーグルマップナビはとにかく、もっとも早く着くという点が重視された経路のようで、ゴルフ場までの経路では 農道のようなわりと狭い道も通りつつ案内されました。一方で ナビタイムでは、到着時間は遅いものの比較的道の広い、県道や市町村道が選ばれ、たまにしか運転しないドライバーでも安心して通れる道が選ばれている印象がありました。
家までの帰りの道も、グーグルマップナビでは、タクシーにのった時によくとおる裏道のようなところを案内されました。ナビを使わなければ、自分では通ろうと思わない道です。
経路は どちらがいいとはいえませんが、今回の走行では、ナビタイムのほうが初級ドライバーにも安心の道が選択されるような気がしました

ナビの比較 : 到着時間予想

帰りのアクアラインで渋滞したため、到着時間が気になり始めました。グーグルマップナビでは 渋滞が考慮された到着予想時刻が表示されていました(実際にほぼその時間で到着しました)
一方ナビタイムでは、その肝心なときに 次のICの案内情報ばかりが大きく表示され到着予想時刻は見当たらなかったです(どこかに表示されていたかもしれませんが少なくとも気づかなかったです)
グーグルマップナビが渋滞を考慮した正確な予想時刻を表示したのは、多くの車両から集めたリアルタイムプローブ交通情報を活用しているのだと思います。最近のトヨタ車では 特に別途ナビを購入する人以外は ディスプレイオーディオ一択になっていて、スマートデバイスリンクのサービス停止で Androidスマホユーザーは、AndroidAuto一択になっています
ナビタイムには昔からのコアなユーザーがいますが、AndroidAuto向けのサービスを開始したとはいえ、課金もあるのでどちらかというとマニア向けになってきているかと思います。アクアラインで渋滞していた車の内、かなりの車がグーグルマップナビを利用していたと思われます(もちろん従来の車載ナビを入れている人も多いかと思いますが、今後だんだん減ってくるのではないでしょうか?)
このプローブ交通情報の世界は、もうグーグルの独壇場になってしまいそうです。SmartDeviceLinkが、googleとAppleに負けてしまった段階でもはやこの流れは止められなくなったと思います

総合的な使用感

UIや、渋滞を考慮した到着予想時刻の正確さなどについては、グーグルマップナビのほうが優れていると思った点が多かったです
一方で 音声案内の精度や 経路の選択アルゴリズムを踏まえたときに 目的地案内での安心感には まだナビタイムのほうが上なんじゃないかと思う点が多々ありました。特に グーグルマップナビの音声案内にまどわされてヒヤッとした経験は忘れがたいものがあります
無料対 月額1000円(AndroidAutoを使用する場合)というのもありますので、普段使いでは、グーグルマップナビ 遠くへの旅行などで 安心した案内をより望む場合は、ワンタイムでナビタイムを契約など使い分ける手もあるのではないでしょうか?

グーグルマップナビの弱点は、グローバルで統一のアルゴリズムと国別(特に日本は固有)の地図情報によるカスタマイズをうまく整合性をとってバージョンアップするのが難しいという点があるのではないかと思います(ひょっとすると 既に完全日本カスタマイズ版になっているかもしれませんが、そうであれば、たとえgoogleといえども、無料でその資金を捻出し続けるのは難しい気がします)
その点、日本のナビには、日本固有の地図リンクの活用ときめの細かい試験走行での日本の道路事情にあったすばやい改良などに勝機は残されていると思います
このままでは、日本のプローブ交通情報は、グーグルとAppleに握られてしまいます。今回のアクアラインでの渋滞での到着予想時間の正確さを見るとすでに大量のプローブ交通情報を蓄える基盤ができているのではないかと推測されます。

A3lab エイスリーラボ


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