2015年10月の記事一覧
劇評・THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカット
思った以上に満足して、この原稿に向かっている。
ディレクターズカット版という言葉に、どこか蛇足的な意味合いを勝手に感じ取っていたためだろうか。ある意味思った通りの出来栄えに、ようやくこの映画を見たと言えるような気さえしている。
80年代アニメの終焉と90年代アニメの開闢を、一手に引き受けたアニメがある。ロボットアニメでありながら現代劇、警察モノでありながら庶民的という、今や定番とも言える二
劇評・BAKUMAN。
漫画の神様こと手塚治虫が漫画にもたらした革命的手法は、文字通り枚挙に遑がないだろう。その中のひとつに、クローズアップというものがある。
それまでの漫画の多くは、一コマ一コマが画一的な形で、いわゆるアングルが固定されていた。これは芝居を見る観客の視点から来ていると言われている。
手塚はそんな時代、キャラクターの顔をアップしたり、舞台全体を1ページに入れたりという、今では当たり前となった手法を編