山本あつし

システムエンジニア、建築設計・施工の仕事を経て、ヒト・コト・モノ・バショに関わるあらゆ…

山本あつし

システムエンジニア、建築設計・施工の仕事を経て、ヒト・コト・モノ・バショに関わるあらゆる領域で、デザインによるプロデュースをしています。現在は特に、シビックプライドを醸成する公共デザインのプロデュースに注力しています。https://narasora.amebaownd.com/

最近の記事

町を照らすあかりになろう

数年前、NHK「ブラタモリ」のロケがわが町・奈良にやってきました。 ところがそのとき、あろうことかタモリさんを案内したのは…なんと京都のまち歩きガイドの方だったのです!いや、別にいいのですが(笑)でもね、そのときこう思ったわけです。「こういうときに、他にはないユニークな切り口で町を案内できる人がいたらいいのに」と。町を独自の目線で読み解き、それを魅力的に伝えていく。そんな人たちが、もっとこの町にいたらいいのになぁ…と。 そんなきっかけから生まれたのが、自由な自分目線で「超

    • 「あなただけに」と考えてつくる

      例えば、商品をつくる、お店を開く、イベントを企画する。 その時に考えるべき大切なことの一つは、それを買ったり、そこに行ったり、参加する人とは一体誰なのかを考えること。 もちろん「誰にでも」受け入れられようと思うことは、決して悪いことではありません。しかし最初からそうなるわけではなく、それは「誰にでも」の「誰」がどんな人であるのか、その一人一人をイメージしてつくった結果なのではないかと思うのです。 プロセスを省いてしまった「誰にでも」に愛はないし、結局どっちつかずになるだ

      • 分ける/分けない

        「恋とボルバキア」という映画を観たのは、2年前のこと。 「ボルバキア」という言葉の響きに何かを感じ、導かれるようにその足で映画館へ。それが「宿主を性転換させる寄生バクテリア」のことであると知ったのは、鑑賞後のことでした。自然界にそんな生物がいたのかという驚きと共に、このドキュメンタリーで描かれていた何組かの人たちのリアルな人生の物語がフラッシュバックしてきました。 「ただお洒落がしたくて女装をはじめたら、いつのまにか男の人に恋をしていた」 「素敵な女の子に一目惚れをした

        • カラフルな赤

          2018年から2019年に取り組んだ大阪府和泉市のパブリック・クリエイション「ART GUSH」は、美術館の所蔵作品30点をモチーフに、30組のクリエイターたちが自由にリライト(再描画)し、それを町のあちこちに壁画として設置するプロジェクト。 たんぽぽの家の山野将志さんには、北斎の名作浮世絵シリーズ「富嶽三十六景」から、朝日を受け赤く染まる富士山の「凱風快晴」をお願いしたのでした。すると、色とりどりの色で描かれた「赤富士」が生まれました。 ぜんぜん赤くないので最初は驚きま

        町を照らすあかりになろう