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ChatGPTは海外駐在員に何をもたらすか

自己紹介

ご覧頂きありがとうございます。新卒で食品会社に就職し、営業職を経験したのちにアメリカの子会社に赴任。約10年間海外駐在しています。
自分自身への備忘録も兼ねてアメリカでの体験や自身の考えをnoteに残していきたいと思います。同じ境遇やこれから海外に挑戦したいという方にとって少しでも参考になれば幸いです。

はじめに

私自身、ChatGPT(チャットジーピーティー)を使わない日はないというくらい活用しており、海外駐在員にとっても新たな時代が到来しているのを感じます。
この記事では、ChatGPTが駐在員にもたらす利点に焦点を当て、その活用によって駐在員の役割がどのように変容していくのかを考察していきます。

①英語力の補助

ChatGPTは英語がベースの高度な言語モデルであり、駐在員が英語に不慣れな場面でも非常に頼りになります。日本語で文章を作って、それを英語に変換してもらうという今までの言語翻訳機能的な使い方ももちろん可能ですし、自分で作成した英文を状況やコンテクストに合わせてより自然な表現やよりビジネスライクな表現に校正をかけてもらうことも可能です。

そして修正した箇所の訂正ポイントを質問すれば、自分自身で作成した英文の添削も可能です。
ただ、いつまでもChatGPTに英文作成を頼っていては英語力の成長も業務時間の短縮にもつながりません。ChatGPTを自分だけの英語教師として活用して自立につなげていくのがChatGPTとの良い距離感だと感じます。

②戦略立案の際のフレームワーク作り

海外においてヒト・モノ・カネ・情報という経営リソースの中で最も不足しているのが情報だと自身の経験から感じます。
しかしながら情報というのは意思決定を行っていく中でもっとも重要なファクターであり、判断に足る情報を集めずして下した判断は失敗に終わる可能性が格段に高くなります。

ChatGPTは情報整理や概念の理解においても強力なツールです。駐在員が戦略を立案する際に、ChatGPTを活用することで膨大な情報から重要な要素や切り口を抽出し、効果的なフレームワークを構築するツールとなりえます。ただChatGPTを鵜呑みにすることは危険で、自身の考えるフレームワークや仮説と照らし合わせて、見落としや新たな気付きを得ることが重要です。うまくChatGPTを活用できれば戦略的な意思決定が迅速かつ的確に行うことが出来るようになると感じます。

③その他ChatGPTの活用効果が高い業務

特にChatGPTが効果を発揮するのは、情報整理が複雑でかつ多岐にわたる業務です。たとえば市場調査や競合分析など、大量のデータからインサイトを抽出することが得意です。

ここでももちろん自身のインサイトや仮説をもって、ChatGPTと照らし合わせることが重要です。うまく活用できれば、ChatGPTはこれらの作業を効率的かつ精密にサポートし、さらには自身の分析力向上にもつながります

最後に

海外駐在員におけるChatGPTの有用性は上述の言語や情報リソースの観点から、日本国内勤務者以上に高く、最終的には海外駐在員の存在に対する脅威となりえるとすら感じています。

ChatGPTにより海外駐在員が不要になるということは物理的距離・時間的制限から今後もないだろうと思います。ただコロナ禍以降、オンライン会議やリモートワークで業務を滞りなく行えると気が付いた企業は少なくなく、そこに加えChatGPTの登場で更に勤務地にとらわれない働き方の可能性が出てきました。

それでもChatGPTのようなAIが人間から仕事を奪うということは現段階ではイメージできませんが、自身のインサイトや仮説を持つことなくChatGPTのアウトプットがそのままアウトプットになってしまっている人材の価値は下がってきてしまうのかもしれません。
そういう意味ではこの先はAIによって既存スキルを最大化するという意味で、AIリテラシーが求められる時代に入ってくるのではないでしょうか。

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