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初めて街コンに行った男Part.2
6月某日18時。 俺は池袋に降り立った。
街コンの開始時間は20時。 まだ時間には余裕がある。
百貨店で友人Aと落ち合い、 街コン会場へ向かう道すがらコンビニへ立ち寄る。
俺はいくつかのビールとつまみなどを買い、 友人Aは檸檬サワーを購入した。
適当なベンチに座り、飲酒をしながら街コンでの立ち回りを打ち合わせる。
と言ってもこの街コンへの参加を決めた日にある程度打ち合わせは済ませていたため、話題はすぐに他愛の無い雑談へ移り変わった。
気がつけば時刻は19時半。
俺たちは残った酒を飲み干し、 街コン会場の受付へ向かった。
受付で予約名を伝えると友人Aはすぐに名簿に名前が見つかった。
一方、俺は"登録が無い"として入場を拒否されてしまった。
どうやら友人Aはスタッフの女性Sに「友達を連れて行く」としか伝えていなかったらしく、女性の友人を連れて来るものと思われていたようだ。
考えてみれば当然のなりゆきだ。
友人Aが会場内に居るスタッフSに電話をかける。
しばらくすると会場内からスタッフSが現れた。
ショートカットの細身の女性で年齢は30前半といったところか。
グラデーションが綺麗なブラウンのジェルネイルをしており、美意識が高そうだ。
スタッフSの計らいで無事会場に入れることになったので、お礼を伝える。
そして会場入りした俺はその光景に圧倒された。
そこは体育館のように広く、白いクロスが敷かれたテーブルがいくつも並べられており、その机上につまみと酒が用意されていた。 立食としてはそこは至って普通だ。
しかし、人があまりにも多すぎる。
会場はやたらに騒々しい。
まだ街コンの開始には30分ほど時間の余裕があると言うのに、各テーブルには5~6名の男女がすでに到着しており歓談に興じている。
スタッフに尋ねると男女ともに40名程度の計80名が参加しているらしい。
俺は10名程度の小規模な会合を想像していたため、その規模に少し面を食らってしまった。
若干の不安がありながらも、テーブルへ案内される。
そしていよいよ参加者の男女と対面を果たすのだった。
(続く)
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