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2024年4月の記事一覧

善と無力(キリスト教によせて)

アウグスティヌスの時間論 ニーチェ『善悪の彼岸』 バタイユ『宗教の理論』 言うまでもなく、善くあるためには無力である必要がある。そして、この無力さには一抹の愚かさが含まれている。 そしてその「愚かさ」とは、合理的な判断ができない文字通りの愚かさというより、愚かでいようという合理的な判断なのだ。 例えば、善の神は無力だ。それは無力を貫き通して十字架上で死ぬような神なのである。苛烈さや恐ろしさのゆえに神であるような、多神教の神々とはわけが違う。 そして、この「無力さ」も文