【短編小説】花柄の傘だって差せるくせに
なんかねー、「男性が女性に向ける羨望と失望」的なものが書きたかったんですけど、途中からちょっとわけが分からなくなりました。話があちこちに飛びすぎなんだよ。
まあ戯言です。主語がややデカなんですけど、気にしないで雰囲気で読んでね。
東京に戻ってみると、あいにくの雨だった。
運悪くかばんの中に折りたたみ傘もなかったため、俺は駅ナカのコンビニでビニール傘を買ってから、雑踏の中へと出ていった。
張りのある厚いビニールに雨が当たって、ボツボツという質量のある音が頭上で響く。高