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終風【詩】

右足を踏み出す
それが合図で
風が木木を取り囲む
はっ
と立ち止まると孤独
風は動き出す

無数の葉の動き
呼吸はすう、と重なってゆく
けれど
無数の葉は
バラバラと散る
それは冷たく恐ろしい
終風の響だ
だから拾い集める
紫陽花の色の陽射しに
染められたこの昼下りに






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