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SmartHR アクセシビリティ月報 2024年7月号!と、「アクセシビリティ的に」の話

こんにちは、SmartHRアクセシビリティ本部の @masuP9 です。この記事はSmartHRアクセシビリティ本部のオープン月報なので、7月のアクセシビリティ本部の動きをオープンかつ大胆に伝えるものです。

7月のできごと

7月になり、アクセシビリティ本部の体制が変わりました!前期までは、プロダクトの品質確認や改善を行う「プロダクトアクセシビリティユニット」と、アクセシビリティの啓蒙/推進を行う「アクセシビリティコミュニケーションユニット」に分かれていましたが、2つを統合して「アクセシビリティユニット」となりました。

以前の「誰もが使える」を本気で目指すSmartHRアクセシビリティ本部の課題と未来像 記事では、プロダクトアクセシビリティユニットのチーフを私が兼務している… 大変… だれか来て… とお話しておりましたが、これで兼務は無くなりました!しかし、大変なのは変わってないです!助けて!

また7月から、アクセシビリティ本部の立ち上げからずっと一緒にアクセシビリティをやっていた maverick さんこと辻さんが、人事統括本部に異動されました。さみしいですが、会社の組織のアクセシビリティをやっていきということで、引き続き辻さんのアクションにも注目してください!

7月のリリース

アクセシビリティ向上に関するプロダクトの改善リリースは6件ありました!

7月のリリースでは、SmartHR UIの FlashMessage のコンポーネントの置き換えが2件ありました。FlashMessage はアプリケーションからのメッセージを画面左下に一時的に提示するUIですが、

  • 気づきにくい

  • 数秒で消えるため、メッセージの確認が難しい

などの問題があったため、現在では非推奨になっています。これらのアプリケーションからのメッセージは新しい NotificationBar というコンポーネントや操作箇所の近くにメッセージを配置するなどに置き換わっていっています。アクセシブルですね。

SmartHRアプリケーションの画面上部のスクリーンショット。ナビゲーションの下に「処理に成功しました」というメッセージが表示されている。
これはNotificationBarコンポーネントによるフィードバック

このあたりのユーザーへの操作の結果の伝え方に関しては、デザインシステムのフィードバックの項目にまとめているので、こちらもご覧ください。

イベント情報

7月はアクセシビリティに興味のある方のミートアップをSmartHRで行いました。いろんなLTが行われて、実は私もLTを用意していたのですが、盛り上がりすぎて自重しました。

7月はイベント少なかったですね。その分、8, 9月は多めなのでレポートもお楽しみに!

今月の小ネタ(アクセシビリティ的に)

「ココ、アクセシビリティ的に直したほうが良いと思うんですよね〜」という言葉、言ったことあるかもしれません。私も過去にこのように言ってたことがあるのですが、ある時期から、「アクセシビリティ的に」という言い方をやめました。

なぜやめたかと言うと、「アクセシビリティ的に」では、具体的なメリットが想像できないんですね。アクセシビリティに詳しくない方に対して「アクセシビリティ的に」と言っても、誰がどう嬉しいのか、が伝わりません。また「アクセシビリティ」が絶対的な正義で、正義を守ってないと責められていると感じるかもしれません。

ではどういう言い方をすると良いかと言うと、「誰がどう嬉しいのか」をキチンと伝える、なんですね。例えば

  • このコントラスト比では、視力が弱い人(弱視、高齢者)や、見えにくい環境で文字が見えないので、見えるように文字の色を濃くしましょう

  • キーボードで操作ができるようになると、キーボードでしか操作できない人も使えるようになるし、マウスから手を離さなくても使えるようになります

といった具合です。このあたりは、WCAGの達成基準の解説書にメリット という項目が参考になります。また手前味噌ですが、Webアクセシビリティアプリケーションの1章や付録を読むとヒントになると思います。

おわりに

月報、ギリギリになってアレですよね、なんとか翌月に出すということは守れて…いるハズです!来月は、8月に入社してくれた @tajiman が書いてくれます!乞うご期待!

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