経費か人材か

人は宝だもんね…前職の上司が私に言った言葉。要は辞めるなと私を牽制していた。

その言葉自体は嘘ではなかったと思う。ただ、私はその職場の定義する人にあてはまらなかったのだ。私だけでなく私と同じポジションの人は、その職場にとって経費でしかなかった。自分はコピー用紙やボールペンと同じだと思ってたけど、やっぱり人ではなかったのだ。

誰だって人件費には違いない。でも同時に人材でもあるはず。自分は経費だとしか思えないのは本当に残念だし虚しかった。

転職が当たり前の時代に職場に愛着や情を持つことを求めるのはナンセンスだと思う。それならまずそれなりの待遇がないと。コピー用紙やボールペンなんて、最低限の機能が備わっていれば後は安ければ安いほど良い、備品の中でも最もコストを下げるところ。それと同じだなんて悲しすぎる。

労働力は適正価格で買うもの。優秀な人をできるだけ安く雇おうなどという、バーゲンセールに行くような感覚で人を採用するのは無礼だと、そんなことも分からないなんて。。