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プチオンリーを開催してみた

勢いでプチオンリーを開催したので、準備から開催までのレポートを備忘録として書き残しておきます。

もしも他にプチオンリーを開催したい方がいたら、参考になったらいいな。
…と思ったのですが、書いてたらクソ長くなったので、参考にしたいだけの方は一番下までスクロールすると、やるべきことが書いてあります。

◇◇◇◇

そうだ、プチオンリーやろう

開催を決めたのはたぶん6月頃。
LOLでの同人イベントというと、かつて「Summoner's market(通称サモケット)」というオンリーイベントがありましたが、主催の方が「もうやらない」と公言していたため、以降1年以上開催されていない状態でした。

でも、同人やってみたい、グッズ買ってみたい、とはいえコミケはハードルが高い…みたいな方がたくさん居て。
そこに貢献したい気持ちはありつつも、オンリーイベントというのは人手もお金もかなり必要なもので、気軽に「開催します!」とは言えず。
そんな中、一人でも開催できる「プチオンリー」の存在を知り、安易な気持ちで開催を決めたわけです。

プチオンリーとオンリーイベントの違い

オンリーイベントは基本的にすべて自費で開催します。
会場を借りて、参加者から参加費を振り込んでもらって、チケットや概要を参加者に発送して、パンフレットやグッズを用意し、当日にはスタッフを配備し、列整理や受付を行って…みたいな感じです。

会場費・印刷費・人件費が主な出費で、
参加者からの参加費とグッズの売上でそれを補填する、といった形です。

出費自体は数十万、成功すればそれが返ってきて、うまくいけば打ち上げで焼き肉に行けます。
大きなジャンルならもっと売り上げることもありますが、そういうジャンルは企業がやるのであまり個人では開催しないと思います…

プチオンリーは、企業開催のオンリーイベントに便乗して開催します。
参加者はそのオンリーイベントに申し込み、備考欄で「プチオンリーに参加」と書きます。
そうすると、参加者のスペースを近づけて配置してもらえます。

既存イベントに乗っかる形なので、会場費がかかりません
当日スタッフもオンリーイベントのスタッフがたくさんいるので、最低限で済みます。
最悪、プチオンリーします!!と宣言して申し込むだけで開催できます。

主催費用は1万円〜30万円ぐらいですが、イベント参加費は母体企業に支払われるので、プチオンリー主催の売上はグッズの売上のみです。
なので、全部売り切れても売上は0円〜数万円ぐらいです。

◇◇◇◇

決まってすぐにやったこと

1. 日付を決める

なにはともあれ、母体となるオンリーイベントを探します。
今回は洋ゲーオンリー「UNLIMITED EX」に狙いを定め、適切な準備期間が取れるであろう半年後に開催されるものを選びました。
12月ということで、冬っぽい「ハウリングアビスへようこそ!」というタイトルになりました。

2. イメージイラストの制作

その後すぐにイメージイラストを用意します。
自分で描いてもよかったのですが、「私が私のイラストで開催する私のイベント」みたいになるのが嫌だったので、お友達にお願いしました。

ふつう、印刷用のカラーイラストとなると数万円してもおかしくないのですが、儲けの出ない有志のイベントということでお友達価格で対応していただきました。ありがたい限りです。

3. Twitterで告知

次にTwitterアカウントを開設し、開催告知を行いました。
参加者が居なくてはイベントは成り立たないので、何も決まってないけど開催するよということだけ告知しました。
この時点で参加します!と言ってくれる人たちがいて、一安心。

4. ロゴの作成

Twitterアイコンや告知サイトやパンフレットなど、ロゴは各所で必要になる上に目印にもなるため、イラスト同様早めに必要です。
自分で作らない場合はこれも発注が必要ですが、イラスト程個性が出ないので自分で作りました。

開催3ヶ月前までにやったこと

1. 企画を考える

当日の企画を練ります。(無くても良いのですが)
今回はシールラリーと抽選会を行うことにしました。
前述の通り、無料で行うとただただ出費が嵩むため、有料のパンフレットを購入すると参加できるという形にしました。

他のプチオンリーですと、その他にも記念アンソロジーの制作やペーパーラリー等を行うことが多いようです。
アンソロジーは編集が大変なので今回は断念。

2. 告知サイトの作成

Twitterだけで告知するには限界があるので、告知サイトを作ります。
たぶん他の人に依頼するとこれが一番お金がかかるのですが、幸い自分で作れるので自分で作りました。

サイトには、開催概要や参加方法の記載の他、申請フォームも必要です。
逆に言うとそれさえ用意できればいいので、TumblrでもGoogleフォームでもWIXでもなんでもいいのですが、気合入れて作ると参加者が増えるんじゃないかと思います。たぶん。

3. オンリーイベントへの申込み

まずは普通にCOMIC CITYのオンリーイベントに申し込み、その後「貴社のオンリーイベントでプチオンリーを開催します!」という申請をします。
COMIC CITYの場合は ONLY PLAZAで申請できます。

申請すると、オンリーイベントのページに広告を載せてもらえます。
それまでは「ホントにここでやるの?プチオンリーのこと書いてないけど申し込んで大丈夫?」という声をちらほら見かけましたが、広告が載ることで安心してもらえたようです。

他にも、会場で流す曲の申請・チラシの頒布依頼・大型看板の展示依頼などが無料でできるようです。
今回は曲の申請しかできず…(他は気づいたときには期限過ぎてた)
当日はPOP/STARSとか命のキラメキとか流れてたんですが、気づきましたでしょうか?私は全然気づかなかったです。

4. 参加サークルの募集

サイトに用意した申請フォームから参加申請をしてもらいます。

「参加申し込み」はオンリーイベントの方、「参加申請」はプチオンリーの方、という流れが複雑なので、頻繁に告知を行いました。

今回申請いただいたサークルの皆様はきちんと両方済ませてくださいましたが、オンリーのサークル発表まではどっちか抜けてるサークルがいるのではと気が気でなかったです…ご協力ありがとうございました🙏

5. 記念グッズの制作依頼

運営スペースで頒布するもの(開催費を回収する唯一の手段)が必要だったので、それに使うイラストを依頼します。
今回ですと、カレンダー(6枚)と缶バッジ(3種)に使うイラストです。
3ヶ月前とか書いておきながら、バタバタしていて実際に依頼できたのは2ヶ月前ぐらいでした。

あまり多くの謝礼は支払えないので、基本的にイベントへ参加してくれる方々にお願いしました。
結果、ご自身の作品制作に追われている方が多く、スケジュールの面でお断りされる方が多かったです。
当然ですが、こういった依頼は早ければ早いほうがいいです。反省。

6. 参加者一覧の作成、更新

告知サイトに参加サークル一覧を用意したのですが、これの更新作業が好評かつ一番大変でした…Wordpressとか使ったらよかったなと…
参加者の方々とメールでやりとりし、画像を提出してもらったのですが、これは申請フォームのほうにつけておくべきでした。
(初めからわかっていたのですが、アップローダーが用意できなかった…)

全部自分でやりましたが、これ専任の担当者を用意してもよかったです。

開催1ヶ月前までにやったこと

1. 印刷会社への発注

発注したのは以下の通り。
・パンフレット(会場マップ・サークル一覧・シールラリーの台紙)
・不織布バッグ
・カレンダー
・クリアファイル
・缶バッジ(シールラリー景品)
・シール(シールラリー用)
・A2ポスター(本部スペースの目印に)

プチオンリー主催を支援してくれる印刷会社さんというのが一定数いるのですが、今回はグッズ類が30%オフになるオレンジ工房さんにほとんどをお願いしました。
このとき、「支援印刷所」というのを告知サイトに追加しましたが、本来はもっと早めに用意するべきです…参加者さんも使えるものなので。

2. 当日スタッフの確保

本部スペースの設営や販売をしてくれるスタッフを確保しました。
これはLOLのお友達に無償で頼みました。
(昼食代を出し、打ち上げ代も少し多めに出しました。ありがとう!)
サークルチケットが6枚あったので、5人にお願いしました。

売り子経験のある友人もいたので説明しなくていいかなと当日までほとんど何も頼まなかったのですが、挨拶回りやシールラリー、抽選会などもあったので事前打ち合わせが必要でした。

3. 参加者の宣伝

Twitterに頒布物を投稿してもらう際、ハッシュタグをつけてもらうようにお願いして、ハッシュタグがついている宣伝ツイートを告知アカウントでひたすらRTしました。
参加者の宣伝ツイートをすべてRTした結果、告知アカウントがかなり無秩序な感じになってしまったのでもう少しRTするものを選んでもよかったかもしれません…
ハッシュタグをたどればすべてのツイートが見られるので、それ自体はとても良い宣伝になりました。

開催直前にやったこと

1. 備品の用意

通常の同人イベントで用意する物の他、抽選券なども準備しました。

作っておいてよかったなとおもったのは、スタッフ証とサークルチェック表と挨拶時のカンペです。
挨拶回りはスタッフにも頼むから必要なはず…と思って作ったのですが、チェック表とカンペは1枚しか印刷しなかったので2手に分かれて挨拶したら片方無くて困りました。詰めが甘い。

備品は頒布物と一緒に宅配搬入したので、当日は荷物が少なく快適でした。

2. おしながきのまとめ

参加者のおしながきを告知サイトに掲載しました。
ただリンクを張っただけなのですが、これは好評でした。
ハッシュタグをつけてTwitterに投稿してもらったので、検索もスムーズでありがたかったです。

◇◇◇◇

プチオンリー開催!

いざ「ハウリングアビスへようこそ!」開催です。
スタッフの一人にあらかじめ人数分の昼食と水を頼んで入場しました。

8:30〜 入場・設営

ポスター立て借りてポスター立てたり、宅配搬入したダンボール取りに行ったり、セット販売のものを袋にまとめたり、布引いて商品ならべたり、在庫取り出しやすいようにしたり、などなど。
設営は普通の同人イベント参加とほぼ同じです。
あらかじめ設営図を作っておくと設営をスタッフに任せられるので安心。

9:00〜 挨拶回り

スペースを1箇所ずつ回って、差し入れ(ヨックモック)・シールラリーのシール配り・抽選会用のグッズ受付をしました。

これがマジに終わらず、開場に間に合いませんでした。
差し入れ・シール・抽選会グッズ・そのお礼など荷物が多かったので、抽選会用のグッズは本部に持ってきてもらえばよかったなと思いました。

10:30〜 開場

ひたすら売ってもらいました。

その裏で、私は抽選会の当選番号を選出していました。
発表が13:00だったのでそれに間に合うようにやっていたのですが、どうせ事前に番号を選んでおくなら前日やっておけばよかったなと思いました。
番号を配る時点で当選番号がある程度決まっている形になるので、ちょっと変な感じですが…

12:00〜 買い物

いっぱいいっぱいだったので、午前中は買い物に行けず。
本部スペースの商品が売り切れ始めた頃にようやく買い物に行けました。
買い子さんを誰にも頼んでいなかったので、せっかくイベント開催したのに全然買い物できなくて悲しかったです。
スタッフが欲しい物を代理で買ってくれるスタッフ、必要です。

13:00〜 抽選会

パンフレットに抽選券がついている仕様上、あまり早い時間に抽選会はできないと思いこの時間設定でした。
パンフレットは1時間程で売り切れてしまった上に、一般参加のみなさんも手持ち無沙汰で抽選会を待っているような状態になってしまったので、もう少し早めでもよかったなと思いました。
次やるとしたら12時かな…

抽選会は、当選番号をTwitterで発表する形で行いました。
結果、半分ほどは取りに来られず再抽選となりました。
帰ってしまった方や気付かなかった方が居たのだと思うのですが、これに関してはうまいやり方が未だに思いついていません。
その場でガラガラを回してもらうような形が一番確実なのですが、抽選会用のグッズ提供数は当日までわからなかったため、どのぐらい当たりを入れればよいのかわからず…
TwitterIDを書いてもらうなども考えましたが、その結果スペースに長蛇の列ができてしまうのも考えものです。
みんなどうしてるんだろう。

15:30〜 撤収

色々と反省点はありましたが、設営を解体して宅配搬出して終了です。
COMIC CITYのセルフ出荷サービスはかなりいいですね。オススメです。

◇◇◇◇

プチオンリー開催までにやるべきことまとめ

ということで次回(やるかわかんないけど)参考にしたい、
開催までのまとめと理想の順序です。

■1年〜半年前
1. 母体となるオンリーイベントを決める
2. イメージイラストの制作依頼(半年前〆)
3. ロゴの制作依頼(半年前〆)
4. 告知サイトの制作依頼(3ヶ月前〆)
5. オンリーイベントへの申込み
6. プチオンリー申請
7. Twitterでの告知
8. 参加者の募集

■半年〜3ヶ月前
1. 企画を考える
2. 企画に必要なイラストの依頼(2ヶ月前〆)
3. 支援印刷所の申請
4. プチオンリー支援(ONLY PLAZA)申請
5. 参加者一覧の作成

■3ヶ月前〜1ヶ月前
1. 印刷所への発注
2. 当日スタッフの確保

■1ヶ月前〜当日
1. 告知と宣伝
2. 当日企画の最終調整
3. スタッフとの事前打ち合わせ
4. 備品の用意
5. 宅配搬入
6. おしながきまとめ
7. 買いたいものをリストアップして買い子に伝える

■当日
1. 昼食とお水の用意
2. 設営・挨拶回り
3. 買い子は買いものをする
4. 売り子は売る
5. イベント等
6. 打ち上げ

■終了後
まずはよく寝ること!

◇◇◇◇

結果、絵を依頼したのと当日のスタッフを確保した以外はほとんどを自分一人で行うことができました。
が、やっぱ手伝ってくれる人は居たほうがいいです。
どこを誰に任せるか考えるのも大変なのですが…。

あと主催の団体名をカッコつけて「ARAM準備会」としてみたのですが、メールの署名以外では使いませんでした。
でもカッコいいので用意するのがおすすめです。
(メールはARAM準備会名義で全部私が送ってたのですが、みんなにあおこさんお疲れ様です!と言われて、バレバレやんと思いました)

反省点はたくさん書き出せたので、次回はもっとうまくできるはず。

来年の冬か再来年の冬かな…まだしばらく考えませんが、
もし機会があれば、みなさまぜひよろしくおねがいします。

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