アジカンライブで「昔の曲の方が良かった」について思ったこと
昨日アジカンのライブに行きました。
最近、アジカンでもバンプでもラッドでもワンオクでも、「昔の曲の方が良かった」ってよく聞きます。
と言っても私もラッドがメジャーデビューした時は「メジャー路線行ったなー昔の曲の方が…」と言い、linkin parkの三枚目では「いやあなんかロックじゃなくなっちゃったよね、昔の…」とか言ってましたよね…HAHA
ただ最近そのセリフを聞くとモヤモヤしていました。
昔の曲が良かったという人の「昔」ってアーティストが10代とか20代前半なんですよね。
その時の曲って、恋をしたとか、孤独だとか、フラれた、なんか嫌なことを言われた、とかそういうのが全部ぐちゃぐちゃして、「畜生この世界!!!」とか「この思い伝えたい!!!!」っていう爆発的な思いが詰まっているんだと思うんです。
だからそういう爆発的な感情が込められた作品を私たちは愛する。
一瞬のきらめき、若さ、それが詰まった作品を受け取って、自分の若さや過ちを思い出し、感情が揺さぶられる。
けどアーティストも人間なので、成長して、段々ぐちゃぐちゃな感情が薄れていって、もうちょっと大きな「他人の幸せ」「家族」「世界平和」ということが焦点になっていく。
だからそのアーティストに対して「昔の曲の方が良かった」っていうのは、「成長しないでいてくれた方が良かった」って言ってるようにも聞こえる。だから私は少しモヤモヤする。
成長しちゃうよ、人間だもの。
そんな時にゴッチがMCで言いました。
「昔の曲を聞くのは恥ずかしい。わけーwってなる。けど昔の方が良かったとは思わない。昔の曲とは、レコーディングした時からどんどん年が離れていくわけだけど、それを今、たまに掘り起こして、今ちょうど良い感じでアレンジしていく。CDっていうのはその時の曲をディスクに詰めただけのもの。矛盾しているようだけれど、曲と一緒に老けていって、でも昔の曲をやった時に一瞬だけ若く見えたりする、音楽はそこが素晴らしいなって思うんだよね」(記憶の上で書いているので大分意訳です)
自分がモヤモヤしていることに対して1アーティストの答えをもらえた気がしました。
ライブでは昔の曲、新しい曲色々やっていました。新しい曲では新しい気持ちに、古い曲で昔を思い出してちょっと泣きそうになったり。
とても良いライブだったし、彼らがそういう気持ちでやっているのだとしれてなんだかとても安心しました。
彼らはきっともう当時と同じ熱量で「もしも君が僕と同じ気持ちでいてくれたら」とか「僕は今を叫ぶよ」っていう曲を作れないかもしれない。
でもそれは私も一緒で、昔みたいな強い孤独を感じることや、身を切られるほどの激しい恋をすることはない。(今の所)
けど成長した彼らがたまに昔の曲をやっているのを聞いて、昔に戻ったり、今を見つめたり。音楽は続いていくし私は老けていく。
ライブ!!!!サイコー!!!!!
新しいアルバム製作中とのことで、楽しみですね‼
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