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腐るほど

Mさんという同僚がいる。誰かが「逆に~」とか「意外に~」なんて言葉をつかって話していると結末までじっくりと聞き、話し終えるのを待ってから「全然”逆に”じゃないよね。」とかいう。平たく言えば嫌なやつだか、相手を選ばないそのツッコミは時に爽快である。

ある日、最近CD買わなくなったね〜と雑談していると20代の後輩が「自分CD買います。腐るほど持ってるっす。」みたいに息巻いた。するとMさんが「CDは腐らないよね。」と言い放った。さすがMさんするどいね!(笑)ということで話は終わった。が、この話には続きがある。

後日、後輩が一冊の本を手に出勤するや否や「これ見てください」とあるページを指差した。そこには「CDは腐ることがある」と書かれていた。その続きにはこうだ。

「その条件は、湿度95%の中で気温65℃で2時間、次に気温40℃で12時間、そして気温30℃で2時間という環境を、繰り返しつつそこに放置するということ。」(知っているようで知らない「音楽コネタ」おもしろ雑学事典より)

そんな過酷な状況でCDを保管するほうが難しい。しかし、Mさんは潔く非を認め、先の発言を「CDはごく稀にしか腐らないよね。」と訂正した。

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