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#15 さるうさぎが生きる道
告白5
「ねぇ、何でなの。」
「教えてやろう。それは、学校に通っていた時の頃、私の妻が、猿にほぼ毎日ひっかかれたり、蹴られたりして、いじめられたのだ。これは、私が目撃したのだ。」
とお父さんは言った。
「でも、みんな同じじゃないよ。猿希さんみたいに優しい動物もちゃんといるから。」
と言ったが、
「お前達がこれを聞いて、なんのためになるのか。もう、お遊びはおしまいだ。お前達の好きにやればいいのだ。」
と美絵の言うことなど聞かずに、こんなことを言っていたーーーーー。
「それで、兎たちとは縁を切って、私達は結婚したの。でも、兎だけでは無かったわ。猿のみなさんも、すっごい冷たかった。学校選ぶのも、大変だったのよ。ごめんね、長くなっちゃって。」
「ううん。お母さんのこと、色々知れて、良かった。」
と沙留卯(さるうさ)が言うと、それから2分間ほど沈黙が流れた。
「これからどうする?」
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