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prototype ver.2.5

6月14日、六本木BIG HOUSEにてVarrentia独奏形態 presents「prototype ver.2.5」を見てきた。ゲストとして仲川さんが呼ばれたのでチケットを取ったが、もともとVarrentia(以下渡井さんで統一)もすきだ。

帰りの電車で思いを書き留めておこうとメモを開いて気づいたら2000字を超えていた。まだ書けるが、読み返すのが億劫になるのでやめる。

いつかのnoteで読んでくれるひとが居てうれしいと書いたしほんとうに思っているが、自分のために書くことは貫きたい。悲しくなったときに読み返して、それを紛らわせる自給自足をたまに行っている。

ただ私の文章で私のすきなひとたちの素敵さは伝わってほしいと思う。それならもっと簡潔にまとめるべきだが、まわりを気にせずに言いたいことを言える場としてここを使っているので冗長なまま書き上げてしまった。

仲川さんの弾き語り

Stand in lifeはじまりが切なくてよかった…「その半分くらい愛しいなら」と歌詞を変えていてグッときた。「愛しいならStand in life」だよ…

真面もよかった!真面が刺さるときと刺さらないときがあるが、今日はばっちり刺さって泣きました。ここのところ毎日死にたくて困っている。

新曲のエルモがかっこよかった…Hammerのときに経験した、自意識の外で感動する感覚をまた味わえてうれしい。

続けて新曲のここに立つ、これもかっこよくて優しくてすぐすきになりましたね…仲川さんの(今のままでしんどい、でも立っていたい!もっと先に行きたい!)というたくましさが私は本当にすきだ。

頑張らなくていいよと言うだけの歌ではなく、頑張っている自分を肯定してくれる歌がすきだ。でもずっとは頑張れないのでそこも見ていてくれる歌がすきだ。

これ全部仲川さんが歌ってくれていること、どう考えたって奇跡だよ…

Cakewalkは何度聴いたって泣いてしまう!ひたすらに優しくて、人間のやわらかいところを両手で抱えるみたいな歌だよねぇ。

新曲のOne fine day、これがとんでもなかった…tiny sparkに並ぶよこりゃ…

こんなにひとに優しくされたことがなかったので、初めての経験にずっと手が震えていた。仲川さんの次々出される新曲を聴いていると、彼はほんとうに他人と自分に誠実に歌っていることが伝わってくるね…

あーーー心底だいすき!

最後はシャイニングだった。ここまでの流れで充分救われていたのに、最後まで抜かりなく大丈夫にしてくれるのか、ともはやしみじみしました。

渡井さんの弾き語り

失楽園のときに音を次々と録音して再生して重ねて、とする流れがどうしようもなくかっこよかった…全部をひとりでこなす渡井さんは孤独を突き詰めようとしているようでかっこいい。

孤独と向き合いながら自分以外の2人のラブソングを書くこと、私だったら苦しくてできないと思うよ…それをやり遂げている渡井さんはほんとうにすごい。

考えることにありったけの力を注いでいて憧れるし、ここであえて憧れという言葉を使うことで、考えることを諦めない場所に自分を閉じ込めたい。

「自分を大事にしてって自分にも言いたいのかもしれませんね」と語ってはじまった天動説がとてもよかった…まず曲調が歌詞の雰囲気とすごく合っていて、渡井さんのメロディーラインの引き出しは無限だとおもった。

「他人を傷つけるものでないなら」と前置いて「自分を中心に回る世界がひとつくらいあったっていいじゃないか」と歌うところがだいすきでした…「君らしくいられる宇宙がありますように」のような歌詞があり、オルターに通じるものがあると思ったらやはりそうだった。

渡井さんから「次の歌は曲調は違えど言いたいことは同じだと思います、いつもこういうことが歌いたい」との言葉があって、それがオルターだったからだ。オルターをおとなりで初めて聴いてVarrentiaをすきになったし、何度もオルターを聴いて夜を超えてきた。

すべての言葉選びが優しさで満ちていて、瞬きのたびになみだが出た。すこしでも自分を大事にしようとおもった。

最後はオートメイトだったが、音源の何倍も入ってきていろいろな気持ちになった。今まで負った傷や失ったひとたちを愛したいとおもったことはないが、「愛してみる」と歌う渡井さんはひどく美しく見えた。

単純だからすきなひとがやっていることは真似したくなるので、いまさら何をやっても癒えない傷や戻ってこないひとを思って生きたいとおもう。それから「この空白を愛してみる」という歌詞も今日はあたらしく光っていた。

空白ばかりの自分だから、できることがあるのだろうとおもえた。世界を作り込んで、そのなかで歌っている渡井さんはそこにいるのに夢のようだった。

なのにアンコールでは仲川さんとたのしそうにCakewalkを歌っていて、結局安心させられてしまった。仲川さんがソロで歌って渡井さんがソロで歌ってふたりで歌って、とCakewalkを3回も聴いた…

仲川さんのときは優しさにあてられて泣いていたし、渡井さんのときはうれしすぎて状況が飲み込めず顔が見られなかったし、2人のときはひたすらにこにこ聴いた。全部違うよさがあった。

渡井さんが夢のようだとおもったとき、(もし話しかける機会があっても話しかけられないな…お手紙でも送ろうかな…)なんておもっていたのに、ポストカードを買ってちゃっかりサインとお話をしていただいた。

prototypeの1と前世に行くはずだったのに精神が悪すぎて行けなかったこと、今日がすてきだったこと、話せてよかった。目を見て、ひとつひとつに頷いてことばをかけてくれて、不安になるような反応はひとつもしないでくれて。話し方とことばがこんなにもひとを安心させるのだと知った。

蛇足

仲川さんにエルモの話をして上記のことを伝えたら「なんか難しいな、でもわかる、これ難しい歌だよね」と言ってくれてうれしかった…歌の解釈はひとの数だけあると思うが、音楽家と同じだとやはりうれしい!

しばらく過去1、2を争う鬱状態にあったのでライブで元気になりすぎて完全に躁になってしまい、仲川さんの前で早口で喋ったりくるくる回ったりしてしまって後悔している。こんなにわかりやすく躁が出てしまうんだ…とショックも受けている。

病院に行けと大学の医者に言われてからもう3年も躁鬱を放置しているが、ちゃんと治したくなった。ただそれを上回るくらい良いライブだった…今年1よかった!

「健やかに生きていてください」と伝えたら「それは俺のほうもおもっているんだよ」と言われたので健やかに生きようと試みてみます。ものは試し!

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