この頃の怒られ方。
大体この時期にはもう怒られ方は決まっていた。
気に入らないことがあると男に首根っこ持って表に出される。
姉妹喧嘩、子供なりのちょっとしたイタズラ、それさえも強制終了と言わんばかりに表に出される。
一番びっくりしたのは、男が居ない時姉妹でゲームの取り合いで喧嘩になった。
その時母が姉と私を表に出したこと。
あなたしか信じられる人は居ないのに。
男と違うのは夜に表に出すのではなく昼間に表に出すこと、そして短時間なこと。
姉と私は表にある母の靴を履いてみたり、プランターを穿って遊んだりしていた。
ボロアパートの2階だったが、2階には私たちしか住んでいなかったので遊び放題だ。
そして家に入れる時取り合っていたゲーム機はボロボロになって無造作に投げ捨てられた。
そしてある日、部屋の掃除がなっていないと言われ掃除をしたがテレビの上にビデオテープが置いてあるのが気に入らないと怒鳴られビデオテープと共に表に出された。
そのビデオテープは私の七五三の映像が記録されたもの。
唯一パパ顔が、声が、関わりが見れるビデオテープだった。
私は悔しくて泣いて夜中にゴミ捨て場にビデオテープを探しに行ったくらい大切だった。
でももう原型を留めていない、他のゴミと一緒にされた分再生不能である事は分かっていた、そして諦めちゃった、この生活を。
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