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たまりにたまった各種課題をなんとか期限までに終わらせる方法

 定期購読をしている雑誌プレジデント(以下、単に「プレジデント」。)が、たまりにたまってきている――今風に言えば、積ん読というのだろうか。仕事をしていた頃は、まだ、発行と同じタイミングで読み進めることができていたのだが、休職に入ってから積ん読になるとは、何とも皮肉なものである。まさか、休職中の今の方が忙しい訳ではないだろうが、おそらく、プレジデントを読むよりも他に優先順位の高いことがたくさんあることによるのだろう……。

 さて、この積ん読を、残り半年間の休職期間中に、なんとか発行と同じタイミングに追いついて読み進めるようにするのが、今回の課題である。

 

 話は学生時代に遡り、当時の勉強のやり方などを振り返る。

 中学生の頃の夏休みの宿題で、「世界の国名を全て覚える」というのがあった。先生からの発表と同時に、クラスのみんなの「エー!?」という声が響き渡ったのだが、当時の私も、
(そんなの覚えて何になるのか?)
くらいは思っていた。

 ただ、今になって振り返れば、これらを覚えることそのものよりも、この夏休みという限られた期間の中で、どのようにしてこの大量のことを記憶に定着させるのか――もっと大きく言えば、この課題をどのようにして取り組めば目的を果たせるのか――というような、いわゆる勉強する手法を学ぶためのものだったのか、とも思っている。

 今度は、話を大学受験に向けた勉強に切り替える。大学受験に向けた勉強というのは――これはもう、散々言われているだろうが――部活をやっている人よりも帰宅部の方が自分の時間が多いにも関わらず、部活をしているしていないというのは、大学合格という目的達成にはあまり影響を与えないようだ。それは、その時間のヤル気や勉強にかける濃度が違ったりすることによるのだろう。それまでの小中学校時代の勉強というのは、単に、真面目に学校に通い、定められたカリキュラムやスケジュールに沿っていけば、それなりの成績を保てるかと思う。逆に言えば、それなりの成績を保てるように、カリキュラムやスケジュールが定められていると考える。しかし、大学受験に向けた勉強というのは、いかに自分自身にヤル気を出させて、限られた時間で効率よく勉強するための自分自身に特化した勉強法を確立させることが必要になっていく、と私は考えている。

 具体的には、例えば、今の自分の学習習熟度を総合的に勘案し、明日の授業に向けて予習を中心に勉強すべきか、来月の中間テストに向けて今のうちに復習をしておくのか。参考書ひとつにとっても、一番売れていると言われているもので満足するのか、個別に先生や友人がオススメするものを選ぶのか。買って試すのか、図書室や本屋さんの立ち読みで調査するのか。では、その時間はどうやって確保するのか。その時間に、別の教科の勉強をやった方がいいのではないか――などと、ここでは、こういった話もこの勉強法の中に含まれると考える(もっと大きく言えば、今のうちに青春時代を満喫し、恋愛を優先するのか、やはり勉強するのか――という選択・判断も含まれるだろうか……。)。

 要は、大学受験合格の秘訣は、この「自分自身に特化した勉強法を確立させること」、この一点に尽きると思う。というのは――特に、大人になった今思うのは――大学受験の際、大学を選ばなければ、時間とヤル気で何とかなる程度のもののような気がしている。現在、大学を卒業して、社会人になっている方に聞いてみたい。例えば、もし、今ここに10年間与えられれば、東大でも合格できそうな気がしてこないだろうか。
(いや、逆に、10年もあったら、ダラダラして怠けそう……。)
という声が聞こえてきそうだが、まさに、そこなのである。ヤル気がなくなってしまえば、いくら時間をかけても足踏みばかりで何も進まないのだ。

 話を戻すが、大学受験というのは、当然に知識やその考え方などを問う試験でもあるが、その知識や考え方などを身につけるための勉強のやり方を、きちんと学んできたかどうかを試す試験とでも言えるのではないか、と思っている。

 どうして、大学受験でそのような能力を求められるかというと、それは、やはり自分に合った、自分自身に最もカスタマイズされた勉強法を確立させることが、社会に出てから必要とされる能力を身につけるためのヒントとなっており、例えば、答えのない課題、前例のない問題、そして、それらに対し、いかに取り組んでいくかの手法というのは、組織や上司からも教えてもらえる訳ではない。というのは、その答えはまだ世の中に存在せず、当然に組織も上司も知らない場合があるからである。それらの答えは、自らつかみ取りにいく必要があるし、その答えが正しかったのか間違っていたのかも、随時自分で判断し、軌道修正していかなければならない。

 ちなみに、前述の「世界の国名を全て覚える」宿題の、休み明けの確認テストでは、社会でいつもクラス1番だった友人が平々凡々な点数しか取れていなかったことに対し、社会が苦手でいつも成績が悪かった人が学年1位の最高得点を取っていた(なお、その最高得点を取ったのは、実は私である(笑)。もっと言えば、私が間違ったのは、とある国名に濁点を付けてしまったというだけであり、事前にもらった国名一覧のプリントが、今や懐かしい「わら半紙」で印刷が不鮮明な上、その模様が濁点に見え、それで覚えてしまっていたからなのであるが……。)。

 要は、単に国名を覚えることにあまり意味を見出せなかったクラスメイトは、ヤル気が出なく、余り覚えられなかったことに対し、単純に覚えることが大好きで、無意味に記憶力だけは自信があった私が学年1位となったのは、まさに、このような理由によるものだろう。

 

 さて、話を現在の私の状況に戻す。

 プレジデントは、毎月第2第4金曜日に発売されている(私の場合、定期購読なので、自動的に郵便受けに届く……。)。月に2冊の計算だが、ここでは、計算を分かりやすくするために、2週間に1冊と考えよう。現状、4月からほとんど全く読めていないので、10月である今から、4月分以降を消化していかなければならない。つまりは、今から、発行の倍のスピードで読んでいけば、ちょうど年度末に発行スピードに追いつくことになる。よって、これから、1週間で1冊のペースで読み進めていけばいいのだ。

 1週間は7日であるが、どうしても読めない日もあるだろうし、土日を予備日として設定することで、1週間を5日とみなす。プレジデントは、ページが多い号でも、だいたい150ページあることから、今後1日に30ページずつ読めばいいことになる――これだけでも、終わりが見えてくる感じがしないだろうか。だが、これをもう少し詳細まで踏み込む。

 プレジデントは、各ページにおける文書量も様々だし、読む必要のないような、タイトルだけのページや広告ページなどもあったりするのだが、仮に1ページを1分で読むとすれば、1日30分だけ時間を確保すればいいことになる。また、もし1ページに2分かかるとすれば、合計1時間だ。いずれにしても、それぐらいなら1日のうちでどうにか確保できないだろうか。

 更にもっと踏み込んでみる。

 正直、私の今の環境では、1日のうち、その1時間作り出すのが困難なのだ(だから、ゲームは1日1時間の、そのゲームに手を付けられていない(笑)。)。でも、例えば、午前中のうちに30分、午後に15分、寝る前に15分だったら作り出せないだろうか――。

 このように具体的に、詳細に落とし込んでいくことで、困難な課題も終わりが見えてこないだろうか。少しは、何か課題解決のヒントが見えてこないだろうか? 夏休みの宿題も同じ。各種資格試験に向けた勉強も同じ。「千里の道も一歩から」で、その一歩を踏み出さないと何も進まないし、そもそも、踏み出せる気持ちにならなければ、その一歩が踏み出せない。

 これはもう、本当に気持ちの問題で、
「あと、いくつあるか……1、2、3……いっぱいある! 無理だ……。」
ではなく、そのような考えにならないよう、その、1、2、3で数えられる範囲まで、詳細を落とし込んでいけばいいのだ。

 

 ということで、私は、これからしばらくの間、自ら定めたこのルールに従って、プレジデントを1日30ページずつ読み進めていく。さて、無事、発行スピードに追いつけるのだろうか……(これが安定してきたら、ドラクエ2も進めていきたいなぁ……。)。

 ちなみに、前述の「世界の国名を全て覚える」宿題についてだが、どのようにして全てを覚えたのかについてを、最後に記しておきたい。

 それは、実は、本当に単純な話で、上に書いてきたプレジデントと同様の方法である。単純に、毎日1日10個覚えるようにして、夏休みの間、それを2巡させただけだった(当時は、世界の国は171国あった。)。そして、その10個についても、午前中に5個、午後に5個覚えると分け、その覚えるタイミングも、トイレから戻ってきた時、ご飯を食べ終わった時、別の宿題を始める前など、ちょっとした隙間時間に少しずつ頭に入れてきただけだった。

 たった1日10個だけ。いきなり全部は無理でも、これぐらいなら行けそうな気がしていた。この気持ちが一番大事だったんだろうとも思う。あとは、私の場合は、見た目の文字(画像)として記憶に定着させようとした訳ではなく、言葉のリズムで……というか、実際に読んだり心の中で読んだりしてみて、「音声」として、記憶させていたと思う。だから、いわゆる「芋づる式」に次々と出てくるが、逆に言うと、芋づる式にしか出てこなかった。これはこれで、途中で止まってしまうと、その先も出てこなかったりするので、危険な方法でもあったが……まあ、記憶に残りやすい手法であることは間違いないだろう。

 このような勉強のやり方が、誰かの何かのヒントになれば幸いである。

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