じんべいざめ

私32歳、夫33歳の共働き夫婦。 妊娠13週に出生前診断で胎児に異常が見つかり、羊水検査でダウン症と診断。18週で人工中絶。産休後に会社復帰。中絶手術から8ヶ月後に妊娠し、出産。現在0歳の息子を育てながら、お別れした子供に対する想いを少しずつ整理している。

じんべいざめ

私32歳、夫33歳の共働き夫婦。 妊娠13週に出生前診断で胎児に異常が見つかり、羊水検査でダウン症と診断。18週で人工中絶。産休後に会社復帰。中絶手術から8ヶ月後に妊娠し、出産。現在0歳の息子を育てながら、お別れした子供に対する想いを少しずつ整理している。

最近の記事

【ダウン症ベビーとの別れ⑦】人工中絶手術

人工中絶手術には、3泊4日の入院が必要だった。 🏥入院初日 朝からスーツケースに入院準備をつめこみ、夫婦で病院へ向かった。入院手続きや病棟の説明を聞いた後、薬剤師さんから入院中に処方する薬の一覧表を渡された。妊娠中は飲んではいけない「ロキソニン」が初日から処方される。3日目には「妊娠中絶薬」の文字が書かれている。もう妊婦じゃないんだと、涙をこらえながら説明を聞いた。 夜、ダイラパンを3本入れて子宮口を広げる処置が始まった。 ダイラパンとは、親水性ポリマーをベースにしたステ

¥200
    • 【ダウン症ベビーとの別れ⑥】羊水検査結果

      羊水検査の結果を聞くため、夫と2人で病院へ向かう。電車の中でお互いの緊張が伝わる。早く病院に着きすぎたので、近くのカフェへ行くことにした。他愛無い会話を試みるが、自然と沈黙の時間が増える。 カフェを出る10分前に自分達の考えを言葉にして共有した。羊水検査が陽性の場合と陰性の場合、どのような選択をするのか。胎児ドックでNTを指摘されてから、もう1か月くらい経っていた。毎日2人で嫌になるくらい情報収集し、考え、相談し続けた。それでもお互いに今後の選択について言葉にするのは避けて

      • 【ダウン症ベビーとの別れ⑤】羊水検査

        二度の胎児超音波検査を受けた結果、我が子には染色体異常の可能性があり、その中でもダウン症(21トリソミー)の可能性が高いことがわかった。 しかし、この検査では「可能性が高い」という診断しかできない。確定診断のためには、【絨毛検査】あるいは【羊水検査】が必要である。各検査の特徴は下記の通りである。 【絨毛検査】 ・方法:母体のお腹に針を刺し、胎盤の一部である絨毛を採取。 ・検査可能期間:妊娠10~17週 ・流産リスク:約1% ・局所麻酔:要 ・費用:約23万円 ・実施施設:

        • 夫編⑵ ダウン症べビーとの別れ

          検査が終わって別の医師から診断結果を聞かされた。 結果は妻の記事の通りであった。  1/4という数字の確率が比較的高いというのは事前にネットから仕入れていた情報ですぐわかった。 ただ、数学的に見ればたかが1/4だ。 3/4は大丈夫ということだから、かなりの確率で実際に胎児に問題はないのではないかと思いながら話を聞いていた。 医師は特別に4D画像を渡してくれて「とても可愛くとれてるよ」といってくれた。とても嬉しかった反面、逆にそのフォローの言葉が不安を仰いでいる、、そんな

          【ダウン症ベビーとの別れ④】「胎児超音波検査」再検査

          ※※詳しい検査結果(エコー写真など)は、個人情報(プライバシー)の観点から有料記事にさせていただきます※※ 出生前診断「胎児超音波検査」にて、胎児の染色体異常リスクは非常に高いと診断された。NTと心臓に異常がみつかり、ダウン症(21トリソミー)リスクは1/4以上という衝撃の検査結果だった。 先生からは、年齢的にも染色体異常リスクが低いこと、NTは個性として分厚い胎児もいること、心臓疾患は成長とともに自然と治る可能性もあることなどの説明を受けた。 再検査までの1週間、私達

          ¥500

          【ダウン症ベビーとの別れ④】「胎児超音波検査」再検査

          ¥500

          夫編⑴ ダウン症べビーとの別れ

          夫の視点から「出生前診断」について書かれている記事は少ない。 実際にタイトルの当事者になった時、ネットサーフィンを繰り返したが、そのような記事に出会うことはなかった。 同じような境遇の方々に少なからず、共感が得られればと思い、出生前診断から胎児の異常が見つかり、中絶した妻の傍らで感じていた気持ちや体験を夫の視点から記録することとした。 妻が「出生前診断」を受けるといった時、強く賛成も反対もしなかった。 というより、内容が大してわからないので出来なかったという言葉が正しい

          夫編⑴ ダウン症べビーとの別れ

          【ダウン症ベビーとの別れ③】「胎児超音波検査」結果

          ※※詳しい検査結果(エコー写真など)は、個人情報(プライバシー)の観点から有料記事にさせていただきます※※ 出生前診断として【胎児超音波検査】を選んだ私達は、初めて一緒にエコーで赤ちゃんをみれることを楽しみにしていた。 妊娠検診と同じようなエコー検査。専門技術をもつ方が、時間をかけて詳しく丁寧に診てくれる。角度を変えながら「ここが頭で、ここが心臓で…」など教えてもらった後、急な沈黙。エコー画面をみると、赤ちゃんの横顔をじっと見ている。事前に情報を仕入れていた首の後ろのむく

          ¥500

          【ダウン症ベビーとの別れ③】「胎児超音波検査」結果

          ¥500

          【ダウン症ベビーとの別れ②】出生前診断「胎児超音波検査」

          年齢とともに卵子の染色体異常が増える事を知っていたので、妊娠前から出生前診断は受けようと決めていた。 この検査は「命の選別」と言われて賛否両論あること、この検査でわかる胎児の病気はごく一部であることも理解していた。 母親として我が子の事を知りたいという気持ちが大きかった。 32歳の自分が、まさか陽性になるとは思っていなかったので、「やってみたい」という軽いノリだったのかもしれない。 出生前診断には、【母体血清マーカー検査】【NIPT】【胎児超音波検査】がある。 【母体

          【ダウン症ベビーとの別れ②】出生前診断「胎児超音波検査」

          【ダウン症ベビーとの別れ ①】プロフィール

          私32歳、夫33歳の共働き夫婦。 不妊治療(タイミング法3回目)にて妊娠。 13週に出生前診断で胎児に異常が見つかり、羊水検査でダウン症と診断。 18週で人工中絶。産休後に会社復帰。 中絶手術から8ヶ月後、不妊治療(タイミング法5回の後、体外受精1回目)にて妊娠し、出産。 現在0歳の息子を育てながら、お別れした子供に対する想いを少しずつ整理している。 私達夫婦は話し合いを重ね、経済的な理由もあり中絶という辛い選択をしました。しかし、出生前診断や障害児中絶を推奨する気持ち

          【ダウン症ベビーとの別れ ①】プロフィール