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「飛行機と雲」観劇感想

舞台情報


主催:千火堂offcial
脚本主演:佐野遥喜
日時:2022年11月20日
場所:two-five(ホテルナガノアベニュー地下一階)
第一部:「飛行機と雲」昼公演
第二部:音楽イベント
第三部:「飛行機と雲」夜公演
あらすじ:太平洋戦争時に存在した神風特攻隊。志願したマモルは気が付くと現代に居た。そこで出会うイチカワ憲一とイチカワ翔。翔の青春と成長にマモルは寄り添う。

登場人物の名前の漢字表記が不明な場合があるため(公式発表がされていない)一部カタカナで表記しています。ご了承ください。

感想

キャストさん方、素晴らしい演技力でした👏
場面の一つ一つで空気の軽重が変わり客席を圧巻。場面を演技力で操っていることを肌で感じました。
空襲のシーンや、暴力のシーンなど刺激的なシーンもありましたが、演技力が凄まじいので恐怖を感じる場面も…。

シナリオに関しては、「強さ」や「命」といったテーマが伝わってくる構成となっていました。設定したテーマを第三者に伝えることは、かなり難しく、それをしっかりと伝えてくる説得力は今作の魅力のうちの1つであることは間違いないと思います。

対比や共通点などのポイントをたくみに使うことでメリハリのある起承転結が生み出されていました。
場面転換もスムーズで、大きく場面が変わるところがあるにも関わらず違和感を感じませんでした。セットがほぼ変わらないのに場面を明確に伝えて変えていくシナリオ構成はあっぱれです。
また個人的には憲一(お父さん)のキャラがなかなか好きで、舞台上に憲一(お父さん)がいるとついつい目で追ってしまっていました。笑

私自身、高校時代に舞台の音響照明関係に携わっていた関係で「飛行機と雲」でも音響照明にも気が行きました。
これをもし自分が担当しろって言われたら難しいし緊張するなぁ…と思いながら見ていました。
あれだけの転換を担当する音響照明さんは凄腕ですね👏

中尉と翔は本質的に似た人間なのかなと思いました。
素直で優しい。
だからこそ、特攻隊に志願したマモルのことを気にかけた中尉と、家族のためを思い自ら命を断とうとしたショウを、マモルは勘違いしたのではないでしょうか。(もちろんそれ以外にも要因はあると思いますが。)
妄想じみていますが、似ているだけにあらず実は生まれ変わりだったりして…なんて思ってしまいました。笑
マモルがショウにこだわっていたのも、それを本能的に感じ取っていたから…なんてね。

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