雑想断想‐内側を覗き、外側をふりかえる

理不尽とはなにかー健康的な食事の方が高くつくこと。

スーパーで野菜を手に取ったときだったか、あるいはインターネットで健康的な食事を提供するお店をみたときだっただろうか。
『健康的な食事の方が高くつくとは、理不尽だな』と思ったのである。

しかし、これはもう一度考えれば、オカシな話なのだ。
健康的な食事とは、一般的には自分を生き永らえさせる食事なのだから、そちらの方が高くつくのは自然なことだろう。
家電だって、なんだって、長く使える方が高くつく。

わたしの考えの背景には、『健康でいることがよいこと(≒ひとから褒められること、報われるべきこと)』のような思い込みがあったのだと思う。

『自分はよいことをしているのだ、だから自分にもよいことが返って来ないとおかしい!』と。

ほんとうは、じぶんが健康的な食事をしたくて(あるいは少なくとも、ジャンクフードに身の危機を覚えて)、選び取るに過ぎないのに、「健康=善」という観念のために、自分が恵まれるべきだ、と思い込んでしまったのだ。

こういう風にじぶんの気持ちを分析して、ある種、当然なことのように、あえて分析して披露するほどのことではないような気がしてきた。

しかし、
こうした、『自分が好き好んでやっているだけ』なのに、『報いを求める』というのは、案外世の中によくあることだとおもうのだ。

ふとじぶんがおもったことへの違和感から、その正体を分析し、それを世界に適用してみる。
じぶんの内側を覗き、そこで得た見方で外側をふりかえる。
こうした営みが、わたしにはたのしくて、わたしはすきだ。

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