雑想断想‐『飄々権闘争』

こんにち現下、我らの日本においては、飄々権が歴然と侵害されている。

『飄々権』とは当然、『飄々と生きる権利』のことである。

この重大な権利への侵害は、特に社会の中で負うものの多い、インテリゲンチア階級、エリート階級において一層顕著である。
彼らが生きる上で通ってきたもの、その人生を経る上でいつの間にか纏ってしまったもの、そういったものの為に、彼らはいつの間にか誠実さを求められるようになってしまった。
いい加減なことを言おうものならば、それは、『不誠実』であり『無責任』であると、社会的な糾弾を受けかねない。

いつだって、虚構を語り軽薄に生きていたかった。しかしそれはもはや、『インテリの遊戯』という評価しか受けることはないだろう。
知らぬ間に、あまりにも大きな代償を受けてしまった。

ところで、この重大な権利侵害に対し、正面から抗議することは出来ない。
正面からの抗議は、まさに『飄々』とは対極をなすものであるから。
いわば、語ることは出来ず示すほかないのである。『飄々』と生きてみせるしかない。
この文書さえも、メタ的であって本来不要であり、消去される必要がある。

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