半不登校生徒は半分逃げて半分逃げなかった：連載「高校生のとき、がんばっていたことは？」第18回

こんにちは！舘野ゼミ2年のちなつです

私が高校時代頑張ったことは「半分は逃げても残りの半分はちゃんと向き合った」ことなのではないかな、と思います

いや半分逃げたんかいって感じで、他の優秀なゼミ生との差がすごいですが、ヘコタレなので大目に見てやってください( ◠‿◠ )

頑張れない自分が嫌いだった高校時代

まず記事のタイトルからもわかる通り、高校時代の私はあまり学校に行っていませんでした（正確には中2からです）。何日も休んだり、遅刻してお昼から行ったりして、完全な不登校ではない「半不登校」でした。理由は自分でもよくわかりません。仲良くしてくれる友達もいましたし、勉強面でもそんなに困ることはなく、また、行かないといけないという気持ちも強くありました。それにも関わらず、当時の私は学校に行けませんでした。

（自分でもですが）周りから見て私がなんで休んでいたのかわからなかったため、当時は様々な憶測が飛び交いました。「実は休んで家で勉強しているんじゃないか」とか、「好きな授業のときだけ来ているんじゃないか」などです。はっきり言って、私はわざわざ休んで家で勉強するほど真面目でもなければ、好きなときだけ自由気ままに通うほど不真面目にもなりきれません。笑
でも、当時の私はそんなテキトーな噂すら否定できませんでした。むしろ周りに何か言われる度「私ってもしかしたらズル休みばっかりするクズなのかも」という気持ちが強くなりました。それほど、半不登校であることに引け目を感じていたのです。

そんなダメ人間な自分が嫌で、ダメ人間ではないと自分に言い聞かせるために、学校に行くという「普通」のことが「普通」にできる人間になりたかったです。そして「明日こそ絶対行くぞ」と心に誓っては、次の日行けないと「なんで今日も行けなかったんだろう」と頑張れない自分を責めて後悔ばかりしました。行かなければと思えば思うほど、そのプレッシャーがストレスになって、行けない自分が許せなくて、無意識のうちに私が私を苦しめていたのかもしれません。

振り返ってみると、意外と頑張っていた高校時代

そんな、ただ学校に行くという「普通のこと」すら頑張れなかった私ですが、今考えるとあの頃の自分は、頑張れないなりに意外と頑張っていたんじゃないかと思います。
それは冒頭でも言った通り、「半分は逃げても残りの半分はちゃんと向き合ったから」です。

半不登校であった明確な理由はわかりませんが、当時の私を囲っていた環境が「ストレスの塊」であったことは間違いありません。学校も家も部活も、考えただけで漠然としたマイナスな感情が私を埋め尽くし、「楽しい・好き」といった感情は掻き消されてしまっていました。そしてそのような環境は「ストレスの塊」と化し、それらから全く逃げずに立ち向かうということはできませんでした。それでも、全て投げ出して完全に逃げる勇気もなかったのが、ダメ人間な私の唯一の救いだったと今では思います。私は、授業は休みまくりましたが、最後まで辞めずに通って単位も全て取得し卒業しました。部活で関係が上手くいかない人と距離を置くことはあっても、引退までめげずに続けて、自分のやるべきことには真剣に取り組みました。そのようにして、「ストレスの塊」な環境から半分逃げて半分向き合ったという点で、自分のできる範囲での努力をちゃんとしていたのだと思います。

現在大学生になった私は休まず授業に出られるようになり、「半分逃げる」ということをしなくなりました。それと同時に、嫌なことに「半分向き合う」ということもしなくなったように思います。それは大学が私にとって「ストレスの塊」ではないからです。自分に合った環境に出会えた今、とても恵まれているなと感じます。その一方で、高校時代に「ストレスの塊」すなわち自分にはあまり合わなかった環境に半分だけでも向き合ったという経験は、何かしらの形で学びとなり、今の自分を作っているとも思います。

最後に

卒業式の日、皆勤賞を自慢するクラスメイトを横に、皆勤賞を取ったら偉いの？と捻くれた考えをすると同時に、普通に学校に通って普通の高校生活を送れるクラスメイトが羨ましくもありました。

ただ、与えられた環境は自分の望むものではなかったですが、ほんの少しでもその環境に向き合ったことで、今「逃げたことへの後悔」だけでなく「向き合ったことへの自信」も私の中にあるのだと思います。そのことに気付いたのはつい最近で、今まで逃げたことばかりに目を向けてしまっていました。もし私と同じように「自分は何も頑張れない」と思っている方がいれば、あなたも実は既に何かちょっと頑張っていたりするかもしれませんよ。

読んでいただきありがとうございました。

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