蒼の彼方のフォーリズム - BLUE HORIZON - #12
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とある部活の休養日。
誰もいない部室の奥で、わたしはみさき先輩が来るのを待っていた。
ただ待っていたわけじゃない。
というのも、わたしは床に置かれた「拾ってください」と書かれた段ボールの中で、猫耳ヘアバンドをつけて待っていた。二次元ではよく見る捨て猫スタイルだ。
……いや、捨て猫スタイルだ。じゃなくて。
「やっぱり何かが壮絶に間違ってるような……」
事の発端はつい先日、友だち……友だちでいいんだよね? 友だちの保坂実里と出くわしたことだった。最初は最近どう?