「こいつが全部 いけないんだよね」

踏み台に乗ってクローゼットの掃除をしていて、バランスを崩して落ちた。
乗っていた台が倒れて缶がふたつ下敷きになった。
こんな潰れ方をするかなというくらいぺしゃんこになっちゃった。気に入っていたのにな。
あ、落ちる、と思って、そのまま倒れて落下した。
狭い場所だったので右側の下半身がべしゃっとなる形で着地した。

そのときは痛くないんだよネ。

夕方ころになってぶつけたらしきあたりが何箇所か痛くなってきた。でもまあこんなものかな、頭を打たなくてよかったな。
夜にギターを自分に向けて倒した。ネックが右の側頭部に当たって、こちらはけっこう痛かった。こぶになるかなあと思った。髪を洗うとき痛いかも。

7時から仕事をして19時半、12時間かあ。
20時にやめた。

異動でビルを移るのになーんもしたくしてません。
金曜日ほんの少しゴミを捨てた。へ、へ、へ、しびれる。間に合わなかったらどうすんだろ。

三遊間ていう言葉があるじゃないですか、ビジネス用語で。野球じゃなくて? うん、野球じゃなくて。
あれがね、落ちた。
言葉の使い方がおかしいな。
身につかない言葉を使うのはやめたほうがいい。

でもさーあ、そうとしか言いようがないんだもん。

どんな打球だったのかな。
落ちたんじゃなくて抜けたのかな。
野球のことよくわかんない。

ごめんなさいするしかないんだけどたぶん。
うん。
そう。

わたしがじゃなくて、上司がね!!!

抜けたんだろうな、落ちたんじゃなくて。
それってどっちが謝るべきなのかな。
と、おもうじゃん、わたし知らなかったんですけど知ったんですけどたぶんあってると思うんですけどチームのスポーツは誰が謝るとかたぶんなくて、それって、それって本当に尊いですよね。
わたしは知らなかった。いつもひとりで何かしていて、水泳とか、人のこと信用してなくてコミュニケーションも苦手だからそういう世界があるって知らなかった。はじめて聞いたそのときはうまく想像ができなくて、でも次の瞬間に雷に打たれるように理解した。実感はなかったが理解した。いまも知っているとは言えないので想像で書いています。間違っているかもしれない。

でもわたしはチームじゃないからやっぱり謝るべきなんだけど気づいたらボールが、てんてんと抜けていて、わたしではなく上司が謝るはめになった。死のうかな。

というのはもちろん言葉のあやなので死ぬことはまあないんですけど、上の人はわたしに任せてたわけで、わたしはなんか草原で蝶々かなんか追いかけてたのかしらんけどそのあいだに、だ、だきゅうが

わからん、わたしが腹を切らされるのかもしれん。

太腿にあるだろう 大きな傷跡が
こいつが全部 いけないんだよね

『シルクスカーフに帽子のマダム』 / THE YELLOW MONKEY

お風呂で確認したら右太腿の裏にざっくり切られたような形の紫色のあざがあった。あざは別に悪くない。いいとこのお嬢さん育ちでもないし、肌もきれいじゃない。

虚構です。終わってる。

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