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それは永遠の愛ですか

 みなさん、こんばんは。1970年代生まれ、都内一人暮らし、ゲイのしおたです。動物は犬(特にパグ)とラッコが好きで、最近はホッキョクグマもかわいいと思い始めています。

 SNSでもいろんな動物アカウントをフォローしていて、かわいい写真や動画を見ることがよくありますが、特に冬期は「〇〇ちゃんが亡くなりました」という悲しいお知らせを見聞きすることが増えます。命あるものは必ずいつか死を迎える、という、ごく自然な話ではあります。

 I miss you という表現があります。私の中学の英語の教科書に載っていた和訳は「(私は)あなたがいなくてさびしく思う」でした。当時通っていた塾の先生は何事に対しても常に辛口でしたが、この訳に関しては素晴らしいと誉めていたのをよく覚えています。

 人や動物の死を悼む気持ち。この I miss you という感情は、ほとんど I love you と同じだな、と気づいたのはとある人のお葬式に参列した時でした。あなたに会えなくなってさびしい。会えなくなっても大好きだよ。それをみんなが集まって言う場なんだなと。

 愛する対象が例えこの世を去っても愛する気持ちや愛していたこと自体が無くなってしまうことはないのでしょうが、対象そのものが永遠に失われないことはあるのでしょうか。絶対に I miss you に変わらない I love you は存在するのか?

 不滅のもの、って時点で生物はあり得ないし、「日本」みたいな国も社会制度でしかないので無理。残るのは「神への愛」とか「私は数学を愛しています」みたいな、概念くらいしか考えられません。ただこれらの愛って、私の体感としてはあまり納得できません。なんかフィジカル感に欠けるというか。

 永遠の愛を誓ったカップルの3組のうち1組はお別れすると言われる現状を批判したいわけではありませんが、永遠とか絶対とかそんなに軽々しく口にしないでよね!とは思います。実際のところ、100年くらいが私にとっての永遠です。100年後には私も、私をよく知る人たちもこの世にいないでしょうから。

 君と君の好きな人が100年続きますように、と歌ったあの歌の意味が今わかりました。あれは永遠を祈っているんですね。なんで100年なんだろうと疑問でしたが、魂は永遠とか来世でも一緒にとか大仰なことではなく、とにかく現世では幸せに添い遂げられますように、というある種ささやかな願い。

 ここまでお読みくださりありがとうございました。一青窈がお送りしました(違う)。


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