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その時、「世界の真ん中」が目の前に広がっていた― 〜Party Rockets GT Last Tour ”Finally” -Tokyo Day2- 参戦レポ〜

(サムネイルは公式Twitterより)

はじめに

 これがnote初記事です。はじめまして おはこんばんちわ、なにがしです。

 普段、Twitterの140文字でも埋めるのが精いっぱい、文脈なんてどこ吹く風、「(?)」を使いすぎて何を言いたいのか分からない…、みたいな散文メーカーとしてのんべんだらりと過ごしているわけですが(既に長文)、
2/24に参戦したパティロケのラストライブがあまりにも良かったので、記憶が抜け落ちる前に、文章として残しておこうと思った次第です。

 何となく小説っぽくしたかったので、メンバー名は敬称略としています、ご承知おきください。
 残っている記憶の限り書き連ねるので、やたら長文になりそうな予感がしていますが、その場の雰囲気が少しでも伝わればいいかな、と思います。
 それでは、しばしお付き合いください。

プロローグ

 ステージが塞がれてほとんど見えないことなど、正直もうどうでもよかった。
 楽しい、幸せ、好き、愛してる、そんなポジティブな雰囲気に包まれた「世界の真ん中」が、確かに、その時、目の前に広がっていた―――

入場

 いよいよ、Party Rockets GT(以下パティロケ)のラストライブが始まる。
 これまで何度となく入ったSELENE b2の入口、入った後すぐに左に回って階段を降り…られなかった。
 普段と入場ルートが違うようだ。

 真っ直ぐ進んで突き当りを左へ、そこから階段を降り、…とその時、誰かが「関係者以外立ち入り禁止」のドアを開け、入って行くのが見えた。
 心配になって一度引き返して確認し、改めて階段を降りる。慣れないルートを通り、開きっぱなしのドアをくぐると、普段対バンで特典会をやるスペースに出た。

 「ははあ、普段演者さんは こんなとこ通ってるんだな」と場違いなことを思いつつ、フロアへ続くドアを開けた。

 フロアは既に埋め尽くされていた。
 先程まで一緒にいた知り合いを探し、人混みをかき分けた。後方関係者エリアの柵からほど近く、中央より少し下手側に陣取った。
 顔を上げると、目の前に私より背の高い人が2人立っていた。「見づらくなるな」とは思ったが、そこに陣取ったから仕方がない。

開演〜本編

 パティロケ最後のSEが鳴った。大量のスモークが放出され、一瞬ステージがスモークに隠れて見えなくなった。

(セトリはAYUMIのブログより)

1.初恋ロケット
2.ママには言えない
3.NO:ID
4.Shy Shy Love

 前日に「Party Rockets時代の曲をメインでやる」とMCで聞いていたので、知らない曲ばかりだったらどうしようかと心配だったが、このあたりは以前何度か見たことがあったので、少し安心した。
 ステージ上は見づらかったが、それでもなんとかメンバーの姿を目に焼き付けてようと、首や身体を左右に動かして見ていた。

MCを挟み、中盤戦。
5.オリオンの帯
6.ディアフレンド
7.スタートライン

 いずれも(最後にして)初めて聞いたのもさることながら、オリオンの帯に至ってはアカペラだった。音程が怪しかったような気もしたが、元が分からなかったので何とも思いづらかった。

 ここでMC。
 オリオンの帯について、SAEが「初めて歌うのにアカペラで、しかも歌い出しだよ!?」とコメントしていて、さすがに緊張しただろうに、と同情しつつも笑った。
 そしてここから、怒涛のスパートがかかる。
 MCなし、ノンストップ16曲連続である。

8.イマジンな愛の歌
9.Let's Go!
10.Brand new day
11.Have a nice party
12.絶対♡LOVE
13.好きすぎて生きるのがツラいよ
14.日常ドリーマー
15.Secret moon
16.MIRAIE
17.アゲハ今
18.KASABUTA
19.ROCKIN' HORSE BALLERINA
20.REVOLUTION
 時にかっこ良く、時に可愛く、また時には楽しく、とにかくあっという間の13曲だった。
 Let's Go!でのコール、Have a nice partyでのAYUMIパートからのクラップとコール&レスポンス、KASABUTAの連続クラップ、ROCKIN' HORSE BALLERINAでのジャンプ、どれもこれも最後となる訳だが、曲中はそんなことを忘れてただ楽しんでいた。
 特にREVOLUTIONのラストサビ前、HARUKAソロのロングトーンが沁みた、そんな気がした。

 ここから、ステージとフロアのボルテージがさらに高まっていく。

21.NON STOP ROCK
 いつからか、イントロでオタクが「やったー!」と叫ぶのがお決まりになっていた。私もご多分に漏れず叫んでいたが、この日は心の底から「やったー!」と叫べたと思う。
 また、サビ中の左右を向いて両手を左右に合わせて振るところでメンバーに合わせて左右を向くところまで真似していたが、最後となる今回も、その真似ができて嬉しかったことを覚えている。

22.01-ゼロイチ-
 AYUMIソロパート、生で流暢な英語が聴けるのもこれで最後である。
 そしてラストサビ前直前、HARUKAソロパートで、私は持ち込んだサイリウムを1本折った。明るく光るが2分と持たない、ピンポイントで使うにはもってこいだ。もう推しがどうだなんて関係ない。
 ラストサビ、感情を爆発させるかのごとく飛び跳ねた。

23.Dream on,Dreamers
 ある8文字(というより8音)とメンバーの名前をコールする、いわゆる「8文字コール」だが、この曲のNANASEコールが、数多ある8文字コールの中で特に好きだった。
 『俺のじゃないけど NANASE』
メンバーはメンバーだ。誰のものなんかじゃない。
 なんて思っていたら2番である。推しのSAEパートだ、全力で叫んだ。
 『いい夢見ろろ SAEちゃん』
飛び跳ねながらの8文字コール、はたから聞いたらもはや怒号である。
 そして落ちサビ、ここで私は2本目のサイリウムを折った。残りは1本であることを確認する程度には、まだ冷静さを持ち合わせていた。

 怒涛の16曲があっという間に終わり、メンバーがステージ袖にはける。ここまではまだ、いつもより楽しいワンマンライブだった。

アンコール

「皆で大好きなグループの名前を言いましょう!」
 から始まったアンコール、もとい「パティロケ」コール。5分程経った頃だろうか、ステージ袖からメンバーが戻ってきた。

en1.RAINBOW!
<夜が明けるよ 雨上がりの空>…
 歌い出しと共に、夜が明けるかのごとくステージが再び明るくなった。思わず両手をバンザイのように上げていた。
 しかし、気づかなかった、気づきたくもなかったが、これが終演への幕開けでもあった。

MC
 ここでパティロケとしての最後のMC。
 NANASEが涙を拭っているのが見えた。「さすがに泣くよな〜」と内心笑いながらそれを見ていた。

 最初のメッセージはSAE。カンペを持ち出してきた。用意周到である。
「みんな褒めて!」この言葉に、「えらい!」ととっさに叫んでいた。未経験で最後にグループへ加入し、右も左も分からないようなところから50曲を超える歌とダンスを覚えて仕上げ、さらには大学卒業も決まった。大変な努力家だ、「偉い」と言わずしてなんと言うか。

 続いてはAYUMI。既に泣きはらしたような表情で、しかしはっきりと、最後のメッセージを口にした。
途中、活動が嫌になり休止期間をもらったこともあったこと。それでも、励まされてまた戻ってきたこと…。
最後はとびっきりの笑顔で、「もしどこかで会ったら、ほりおー!って声かけてね!」と、元気で陽気なAYUMIらしいコメントで締めた。

 次にNANASE。
「伝えたいことはステージで出し切ったと思います、伝わりましたか?」シンプルで、それでいて潔いコメントだった。

 最後は、リーダーのHARUKA。
「パティロケを7年半頑張ってきて、長かった?と聞かれることもあったんですけど、長いとか短いとかそういうのじゃなくて、生活の一部になってて」…
7年半である。私が社会に飛び出してから6年弱、それよりも長い間、アイドルとしてステージに立ち続けたこと、それだけでもすごいことである。
その集大成を目の当たりにしている。ずっと追いかけてきたファンにとっては、感極まるところがあっただろう。

「アンコールを頂いたということで、あと2曲、いきたいと思います」
 それが、パティロケとしての、最後となる2曲である。

en2.セツナソラ
 メンバーが円になって、曲が始まる。
 「いよいよ最後か…」と思いながらステージを眺める。
 2番のSAEのソロパート、「ここしかない」と最後のサイリウムを折り、振ろうと顔を上げた瞬間、ステージの前でリフトが上がっているのが見えた。

 その瞬間、その姿が某友人に見えた。
「良かったなぁ、報われたよな、本当に良かった…」
急激に押し寄せてきた感情が、涙となってあふれ出た。嗚咽を上げる。涙で視界は歪む。
 おそらくこれが、初めての嬉し泣きであった。

en3.弾丸ハイジャンプ
 ここまで来ると、もう感情がぐちゃぐちゃになっていた。
 楽しいはずなのに涙は出る。涙が頬を伝っている感覚はあるが、それよりもステージを見たい、メンバーを見たい。
 サビ前にSAEのソロパートがある。人を押しのけて前に出る。結局プレミアムエリアを区切る柵の前まで来ていた。1分しか持たないはずのサイリウムは、まだオレンジ色に光っている。全力で身体を前に突き出した。

 サビでのジャンプ。1番は2回、2番は1回。
 涙と笑顔が入り混じった顔をして、跳んだ。

 そして最後の落ちサビ、リーダーHARUKAのソロパートの時だった。
推しのパートではなかったが、なぜか身体が前へ向かっていた。

<ほら 笑顔はサプリメント>
 これまでパティロケのライブでは見たことないような数のリフトが上がっていた。
 ただそれは、「俺が一番だ」という争いから生まれたものではなく、「俺が見守っているぞ」という、いわば推しのために作った特設スタンドのように、私の目には映った。

<ニコニコして いざ動画投稿>
 前に出てはいたものの、ステージがリフトで塞がれてほとんど見えない。しかしそんなことなど、正直もうどうでもよかった。

 HARUKAのソロパート。時間にしてしまえば、10秒にも満たない。

 だが、楽しい、幸せ、好き、愛してる、そんなポジティブな雰囲気に包まれた「世界の真ん中」が、確かに、その時、目の前に広がっていた


「20回ジャンプ、いくよ!」
 気づいた時には最後の連続ジャンプだった。
 ステージとフロアが一斉に跳ぶ様は圧巻だった。何度か着地がずれ、身体がぶつかったりしたが、お構いなしに全力で跳んだ。

<弾丸ハイジャンプ!>
 最後のジャンプも全力で跳び、パティロケの7年半、私の燃料(パティロケのファン)としての3年は幕を閉じた。

エピローグ

 フロアを後にしてロッカーへ荷物を取りに向かった。
 人混みの中ひとり涙を拭っていると、ひとりの燃料と目が合った。
 某友人とともに私をこの道へ引き込んだ、いわば恩人なのだが、最近は私がパティロケ現場に顔を出さなくなったこともあり、何となく疎外感を感じていた。
 ただ、この時ばかりは、お互いに右手が伸び、握手をしていた。
「良かった…本当に…良かったですね…!」
 涙を拭った頬に、また涙が伝った。

〜完〜

おわりに

 いざ書き始めると、色々思い出して良くないですね…。
 終盤書いてて、また泣きそうになってしまいました←
 文章悩んでいたら、メンバーのラストブログ、ラストツイートも終わってましたね、皆まだ見てるかしら(?)

 途中現場をフラフラしてて大分期間が空いた時期もあって、正直またヘラヘラしながら終わるのかな、と勝手なことを思ってたんですが、そこはアイドルオタクの初期から見ていたこと、仙台名古屋大阪沖縄と遠征してまで見にいったこと、思い入れがないわけがない(?)
 約3年間、色々ありましたがとても楽しかったです!

\やっぱパティロケだなー!/

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