文章と、ASDの私

私は、文章を書く。

伝えたいとき。
あなたに向けて、必死に書く。
あなたに伝えて、息ができるようになる。

辛いとき。
誰にも向けずに、必死に書く。
それでもあなたは受け取ってくれて、また息ができるようになる。

私は、記憶力が良い。
良いと言うと、良いことみたいだ。
良いことじゃないんだ。いや、良いところもあるけれど。

嫌なことが、頭に居座り続ける。
記憶が。ずっと、ずっとそこにいる。

どこかにいってほしい。


文章にして、出来事から抽象的な意味だけを取り出す。
そうしてやっと、眼球に張りついていた具体的な記憶が、私の奥に沈んでいく。


何もかも、文章になれば良い。

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