ゲロリストに捧ぐ ~How to reverse~      & 検診用硫酸バリウムの呪縛に挑む!     by 茶茶 サティ

スッキリバース


GERO、ここでは美しく「リバース」と呼称しておこう。
名前は変わっても、要するに実質は「ゲロ」である。念の為に一言添えるなら、かの高名な岐阜県の下呂温泉とは何の関係もない。

体調が悪いとき、酒を呑み過ぎた時、饐(す)えた…つまり腐ったものを食べてしまったとき、食中毒にかかってしまったとき… みなさんも一度や二度や三度くらいはエズイタ(吐いた、リバースした)経験があるかと思う。中には摂食障害やら痩せたい願望やら、または騎手やボクサーといった職業的理由から無理にリバースする方もいると聞いている。

嘔吐(おうと)… が身体のために必要な仕方ない生理現象だったとしても、そのあとの胃や食道に残るなんとも言えない感触の酸っぱい感や残余感、そして口の腐れかけたような酸味と後味、歯のキシキシ感は思うだけでもぞっとする。

しかし… この残余感や後味は、基本的に胃の粘膜と共に出てきた胃液が亜鉛程度なら軽々と溶かしてしまえるような強い酸性(pH2程度)であることがそもそもの原因である。しかしこれらの諸症状はあることをするだけで呆気ないほど簡単に解決できることを御存知だろうか。

結論から言おう。
酸ならば中和すれば良いではないか!
そのために「胃薬と水をリバース数十秒前に飲んでおく」、それだけだ。

胃液が強酸性であり、それがイヤな症状に繋がることには既に触れた。ならばそれを中和しておけば良いワケだ。

だからと言って、アルカリ(塩基)といえば水酸化ナトリウム… なんて、そんな、死ぬ気ですか… 指も口の中も胃袋も溶けてしまいますよ、マジで…

ここで使うアルカリは、弱塩基性(pH8~9程度)の重曹(炭酸水素ナトリウム)あたりが適役だ。
しかしいつもポッケに重曹粉末を… なんてワケにはいかないので、バッチリ個包装された重曹をポシェットに… そう、それが市販の胃薬で、胃酸の出すぎ(胃酸過多)に対応するための成分は程よい弱塩基(アルカリ)性であり、これを流用するのが最も手っ取り早い。

使い方は超簡単。
ああああ、なんか吐きそう戻しそう… なんか酸っぱい唾液がでてきたぞ…
ヤバい、もう無理かも…

この段階で、できれば顆粒状の胃薬(サティはパンシ〇ンが多い)の個包装を破って口に入れ、水数百CCで流し込む。どうせ吐くのが目的なので、ひるまずぐいぐい飲んでしまう。
サク〇ンやキャベ△ンなどの錠剤でも効果は同じだが、秒を争う吐き気の際には反応表面積を大きくするための「噛みつぶす動作」の時間も惜しい。また太⊡胃散のような粉末では慌ててムセる恐れがあり、敢えておススメするものではない。

ここで理想的には駆け足とかジャンプで腹と胃液を揺らして中和させながらトイレ(大)に向かって準備万端、あとはトイレの周囲に立つなり座るなり、リバースに都合の良い姿勢をとるだけだ。もしも余裕があったなら、トイレットペーパーかタオルのようなものを用意し、すぐあとで汚れる利き手を拭けるようにしておくと便利だろう。

さあゆっくり(喉を傷つけないように)深く利き手の指を喉に突っ込み… 

リバース!

なおこの操作はやや苦しみを伴うが、思い切って数回戻してしまう方が結局あとの時間がラクになるようだ。どうも量的に不満なときは水を飲み足してこの操作を繰り返す… サティはそうしている。

ここできっと違和感を感じるはずだ。
「あれ、なんかラクに吐けた!」って…
そして
「苦しくない、酸っぱくない、変な臭いがしない」
ことに気付くだろう。

トイレなら流しておけば痕跡も残らない。ジャンプやランニングはべつにしなくてもかまわないが、せめて30秒待って胃粘膜中の酸を充分中和させる時間はキープした方が良いように思う。なんせ胃の表面はしわだらけで、しかも粘膜に覆われているため、ある程度中まで浸み込ませる意図があるからだ。

まあ一度だけでも、やってみれば効果は明らかだと思うが、世の中にはいろいろな方がいる。サティ的にはこれでうまく行ってる気がする… ということにしておこう。サティは一切責任は持たないので、チャレンジは自己責任でお願いします。


応用! 検診バリウムをリバース


以下にこの応用技術を伝授いたそう。

先日、勤務先の集団検診が実施された。
サティはすでに壮年であり、毎年毎年の数十回目の健康診断… というより胃のレントゲン検診にはウンざりさせられている。
正確に言えば、口または鼻から「胃カメラ」を入れても良いのだが、これは集団検診メニューにはないため別途病院の予約を取り、しかも自腹で検診を受けねばならないし、口にしろ鼻にしろ今にも吐きそうな嘔吐感を堪えつつ受けるか、いっそ全身麻酔で知らぬ間に終わらせるかの選択肢はあるものの休日を潰すデメリットもある。さらにサティ個人的な問題としてどうやら鼻孔が広くないようで出血と苦痛が耐えがたいのである。

ウンざりの要因の98%はレントゲン線(X線)の造影剤として飲まされる「硫酸バリウム」の排泄に関することであり、当日の下剤による排便がまあまあ順調に機能したとしても、翌日のプレッシャ-は生半可ではない。ましてや当日の排泄がうまくいっていないと翌朝大変なことになるのがイヤなのである。

一度でも経験のある方なら共感していただけるはずだが、硫酸バリウムを大量に含んだ翌朝の弁(便の文字の代わり)はまことに始末に負えないシロモノである。ちょっと挙げるだけでも
① なんとなく腹具合が悪くなる
② 何となく腸粘膜から水戸黄門様あたりが張っているようなむず痒い
  ような感覚が生じる
③ 弁が硬くなり、水戸黄門様が傷付きそうな感じがある。特に弁の
  水分含有率が少ないときはカチコチに固まってしまう
④ 弁が重い(硫酸バリウムの比重が大きいから)
⑤ ③④の合わせ技で、水中でもホロホロふやけない硬い弁が便器の底
  に沈み、しかも流れない
⑥ 掃除用具とか割りばしとか棒とかで突っついても壊れにくく、
  しかも流れない(正確に言うなら、流れて行きにくい)
⑦ 無理に流すと、今度は排水系統が詰まりそうで恐ろしい
⑧ 掃除ブラシなんか使おうものなら、毛の隙間に白っぽい弁が入り込ん
  でしまって、もう泣きたくなる(…というか、ほぼ号泣してる)

この壮年の課題に、今まで深く考えずに成り行きで取り組んできてしまったのを後悔している。まあ、それでもたったひとつの工夫を紹介しよう。それは検査直後の食事で必ず「ヨーグルト」を摂取していたことだ。

前日夜以来の絶食と下剤による大掃除で大打撃を被った腸内の常在菌フローラを再構成する必要があるワケだから、この際善玉菌をいち早く投入し、次のフローラの多数派を占めてもらいたいからだ。もっともこれが本当に効果があったかどうかは疑わしいが、まあ better than nothing 、やらないよりはマシということでサティの恒例行事になっている。

そして一昨年からはじめたのが、体内の硫酸バリウムを一刻も早く追い出すための「すぐゲロ作戦」である。

もう詳しく説明するまでもあるまい。
胃のレントゲン検査終了後、すぐパンシ〇ンの袋を開けて大量の水(コップ4~5杯)と共に飲み込む。身体をくねくね、スキップぴょんぴょんで硫酸バリウムを水と混合させながらトイレに向かい、個室に入るなりトイレットペーパーをちぎり取り、ベンザを3錠… そりゃ風邪薬でんがな、便座をあげつつ右手を喉に突っ込むのである。
あくまでも個人的感想として飲まされた硫酸バリウムの半分~ 3/4 はここでトイレに排出できているような気がするが、実際のところどうなのだろうか。 

修羅場が終わったらもう一袋の胃薬で荒れた胃粘膜の負担軽減を図り、レントゲン車でもらった下剤をこのタイミングで飲む。少々落ち着いたらパンやお菓子や飲料と共に用意のヨーグルトを食べておくのだ。

それでもこのあと下剤で排泄させられた弁は重く、普段のように流しても白いコロイドは水底付近を塹壕に揺蕩(たゆた)う塩素ガス攻撃のようにただよったりするため、数度の排泄とタイミングを合わせてその都度流してしまうのが良いと思う。水がもったいないなどと、この時ばかりは言わない方が良い。当日の弁はそこまで固まってはいないため、まあまあほぐれやすいブツなのだ。

さて今年もこの方法で… 検査翌日には普通に流れる弁となっており、まずは作戦成功かと評価している。

興味の湧いた方は… 今度は御自分の身体でお試しあれ。
ただし人体のことでもあり、個人差や耐性、アレルギーなどの影響も考えられるため、サティは責任を持ちません。

あくまでも自己責任で… おなしやす(お願いします)!

そして… 恐怖の検診翌日朝も、いつもの朝でありますように…
またご自身による実験結果が得られたら、是非コメントを御寄せください。

                           サティ

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