消せる過去

やっとmixiのログインに成功した。

遠い昔の記憶を探り
連続エラーでロックを重ね
人の知恵を借り
問い合わせを繰り返し
もう無理だと諦めたそのとき
突然思い出すログイン名&パスワード

大学卒業後ほったらかしにしていたmixiに
10年以上経った今ログインしたかった理由は、
当時書いていた日記を読みたかったから。
あの時書いた文章に今すごく救われそうな気がして
猛烈に読み返したくなった。

ログインしページを開き
書き出しを少し読んですぐ閉じた。
老いたからこそわかる若さという無敵さ全開の文章だった。
苦々しい大学時代の気持ちがぶわっと蘇ってきて
もうそれ以上読めなかった。

過去の自分を否定しているのではなくて、
過去の自分に救いを求めても
過去の自分が手を差し伸べてくれることはない。
今自分を救ってくれるのは過去の自分ではなく、今の自分だった。

mixiのアカウントは削除。
あの時の文章はもう読めないから、今の私が書くしかない。