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一個言っていい?

お酒を飲んだ勢いであなたが放った一言。

「一個言っていい?めんど、って思った。」

笑いながら言ってたけど、この言葉には流石に面を喰らった。
お酒を飲むと、うっかり本来相手に見せたくない部分が露呈する。
それは、自分と相手の関係を続ける上で「見せたくない」部分だと思う。

その一言がどれだけ的を得ていても、
”めんどいから”で割り切れないことはこの世にいくらでもある。

「その人がどうしたいか」と「どうしなければいけないか」は別問題だ。
男の人にはそういう点で時々動揺させられる。
ついこの間、兄にも似たような衝撃を受けたことがあった。

それは、久しぶりに帰省した兄の買い物に付き合っていた時だった。
生理が被って腹痛と戦っていた私は、事情を兄に伝えてベンチで休んでいた。
その時に兄はこう言った、「運悪。なんで被るの?」

正直衝動的にキレそうになってしまったが、男と女で理解できないことなんていくらでもあるだろうから仕方がない、と心の中で静かに火種を消した。

私だって生理が兄との買い物に被ってほしくないし、被ったとしても腹痛は避けたいし、丁寧に買い物に付き合える余裕があるのならそうしたい。

だがしかし、自分が思ってることと、それができるかどうかなんて、違う。

本人が1番その矛盾に苦しんでいるはずなのに、
申し訳なさを感じているはずなのに、
わざわざ極め付けの一言をここぞとばかりに放たないでよ。

結局誰しも「したいけど、できない」には「仕方がないね」と言ってあげることしかできないのだろう。だから、たまにはその無力感に苛まれるのも悪くないんじゃないか?と彼らに物申したい気分だ。

・・・

とは言っても、たまにボロ(見せたくない部分)が出るのも人間だから、
こんな会話も、こんな会話に引っ張られて考え事してしまう私自身も
人間らしくて好きだ。

いや、そう思ってしまうほど、私にとって兄もあなたも大事な人なのだろう。
ああやっぱこういうとこ、本当にめんどくさい。人間って訳わかんないな。

しゃけ🐟

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