運命とタイミング


晴れて就職活動終了。
内々定をいただいてふわふわとしたまま道を歩く。

自分の将来が、今日、決まった。
嬉しいが不安も大きい。

ただ、本当にこれでよかったの?と思う自分はここにはいない。
これで正解だと納得している自分がいる。
これがいわゆる納得内定かぁとか緩いことを思っている。

今朝、私はついていなかった。
改札はひっかかる、トイレは開かない、イヤホンを落とす。
今日面接で大丈夫?と思うほどであった。

会社についてからもどこか落ち着かない。
手は震える。
ただ、緊張とは別の感情があった。

いつもの採用担当と待ち合わせ。
何回も何回もお会いしたいつもの人事だけどジャケットを着用している。
そんないつもと違う姿を前に少したじろぐ。

笑顔で顔が張り付いている。

そんな時に別の採用チームの方と出会う。
そして、控え室にまた別の方が登場。
さらに、採用チームリーダーから応援の電話が届く。

全員、お会いしたことがある方だった。

大人が続々と私の前に現れる。
単純に「すごい」と思った。
緊張状態のこともあって浅い言葉しか出てこなかったが、とにかくみんなが味方でいてくれるありがたい状況なことだけは理解できた。

そして、震える手を採用担当にあたためてもらいながらいざ最終面接へ。

面接自体は覚えているような覚えていないような。

素で話せたかとか、言いたいことを伝えきれたかとかは正直わからない。
ただ、後悔はない。
それなら、これを正解にしようと自分で決めた。
だから100点満点の最終面接。

終わって控え室へ戻る。

10分後。

採用担当がすごい勢いでノックをしてくる。
その勢いのまま面接会場へ引き戻される。

「ぜひ一緒に働きたいと思っています。」

その場内定だった。

人の感情は難しい。
喜べばいいのに、素直に喜びを表せなかった。
その場だと思わなかったこともあり、飲み込めなかったからだ。

だからこそ、今、こうやって文章におこしながら自分の中で飲み込んでいる最中である。

その後、採用担当と色々なことを話して、人生とは、運命とは、様々なことを考えた。

帰り際、いつもエレベーター前でドアが閉まるまで深いお辞儀をしてくれる担当さんに今日は手を振られた。

もうお客さんではない、この会社の一員なんだとふと感じながら会社を後にした。

帰り道。

その足でバイト先に立ち寄った。
たまたま幼なじみと店長だけのシフト。
たまたまオープン前の一番いい時間。
そして、たまたま私が一番好きなクッキーが焼きたてだった。

温かい祝福の言葉をかけてもらってクッキーを食べた。

そして、また家に向かって歩き出す。

途中でたまたま幼なじみの家族と会った。
就活終了の報告ができた。
小さい頃からよく知っているお母さんだからすごく喜んでくれた。

そして、また、家に向かって歩き出す。

さらにたまたま、大好きなパン屋さんと出会った。
キッチンカーでたまにしか出会えないパン屋だ。
日々生きてて出会うことはほぼないのに出会えた。
一番好きなドーナツを買った。

そして、たまたま今日、日本中の友達が集まっていて、そこに合流する予定がある。
それがたまたま私の一番好きな舞浜である。
だから今から舞浜に向かう。

奇跡が幾多にも重なって、今、私の心は満たされている。

世の中、全て運命とタイミングだなと思う。

この2つに恵まれて無事に就職活動を終えた。
そして、そんな終わらせた日にまたもや運命とタイミングが味方をしてくれている。

まるで、これが正解だよと教えてくれいるように。

晴れて就職活動終了。

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