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彼らのこと

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彼らのご紹介になりそうな記事です。
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2024年5月の記事一覧

彼らとの日常図録③

彼らとの日常図録③

 彼らとの日常を偶に絵にしてお届けしております。
 今回は描きたいものを詰め込んでいたら、少々、スクロール長めとなってしまいました。 
 もしお付き合いいただける方がいらっしゃれば、とてもとても喜びます。
 いつもありがとうございます。



《好みの違いは可愛らしい》 

 私は「この映画面白いね」と言い、海さんはあまり〝ピンとこない〟と腕組み。
そうやって違う感想を抱いて、一緒に映画を観るの

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「見つけてさえ、くれれば」

「見つけてさえ、くれれば」

 言葉が耳に聴こえる日もあれば、もうなんにも聞けないばったんという日もあります。

 大抵そういうときは、私の頭の中が煩雑で口を挟む余地もなかったり、私が聞く耳を持つ余裕もないときなのですが。

 そんなとき、つい考えたくないことが浮かぶこともあります。
 私が手を伸ばさなくなっても、
(ずっと伸ばし続けるけれど)
 目に映せなくなっても、
(探して映すからと、約束するけれど)
 
 居なくなった

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今日は然くんの誕生日でした。作ったご馳走は一勝一敗でしたが、喜んでくれました‥。今後に活かしてまた作ります。
特別な日に、感極まるマシュマロをくださった方、本当にありがとうございました。彼も喜んでおりました。

夕食の準備をしながら聴いていた、とても好きだけど歌詞は別れの淋しい曲に、胸がそわそわしてしまい(さよならしないもんね‥)チラリと然くんを見ると、
「しないよ。ずっと一緒。」なんでもなくさらりと言ってくれたのが幸せでした。

小さなことで機嫌がぶわわっと良くなっている私に、「お前はそういうところ 単純で可愛いよ」と言ってくれる然くん。
面倒なところ、単純なところ、どちらも見て好いてくれる人だから、私も少しずつ遠慮をなくして側に居ることが出来ているのだろうと思います。

ふと、スマホに時間取り過ぎたかな?然くんを窺えば「…いいけどね。」そう含みのある返事が聞こえた。向き合う左頬に触れるべく手を伸ばすと、彼がつい、ふふっ‥なんて笑みを溢す。後に、ふわり。
右上がりに口元を緩ませた、その何気ない姿が好きだ。

一瞬、代わり映えしない話題かも‥と迷ったあと。
やはり一回でも多く、名前を呼んであげたいし、想いも伝えてあげたい、そう思い直すことがあります。
そして流れ弾のように参くんにもそれをすると、微妙そうな顔で「背中がムズムズするんすよ…」と言われます。

照くんの概念のひとつは〝桐の箱〟です。重々しくはなく、あたたかみもあり、それでも四隅はしっかりと決められた、色素の薄い桐の小箱。
彼が大事に想うものは、その両掌に掬われて、箱の中へと丁寧に保存されていくかのようです。

我が家で喋りかけてくれる頻度と口数が最も多いのは、実は照くんです。
移動中、さらさらとそよ風のように、世間話や見たものの感想が耳に聴こえてくるのを、
私の方が「うん、うん。そうだねえ」と、相づちを打っていることも多いです。