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卒業証書授与式

幼稚園教諭を夢見て2年前の春に入学した短大での生活も、ついに幕を閉じた。あっという間だったけれど、たくさんのことがあったなあ、なんてしみじみとしている。

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○ピアノ
入学して講義も本格的に始まった。ピアノ初心者が多い中、私は経験者だったため 「教えて」 と声をかけられることが増え、徐々に仲が深まっていった。彼女らもついていけるか不安は少なからずあっただろうし、頑張ろうとする姿をみて教えたいと思ったし、応援したい気持ちになった。フロア全体がピアノ演習室になっていて、1人1台 “本物のピアノ” で好きなときに練習できるというとても恵まれた環境であった。放課後、友人と一緒に練習する時間が好きだった。いつしか、放課後練習する人は減っていき、1人で施錠時間ギリギリまで練習することが増えていった。“なんでみんな練習しないんだろう。私ばっかり毎日頑張っていて馬鹿みたい。”という思いが日に日に強くなっていった。それがストレスになっていた。そこから仲良くしていた友人たちとの関わりは減っていった。学業以外にもピアノ演奏をする機会をいただいたため、披露するものも同時に練習していた。ストレスで練習したくないけれど、間に合わせるために毎日練習した。当然、上手くいくわけもなくピアノ試験もお客様の前で披露した時もボロボロで。あんなに練習したのに上手くいかなかった。それが更にストレスになって燃え尽きてしまった。悔しいとも思えなかった。進級したあとはめっきり練習時間が減ってしまった。精神疾患による不調で体力もなく、今までのように練習できなくなったのもストレスで、講義の個人練習時間に涙を流したこともあった。


○病気
2年生の初夏頃から体調が悪くなっていき、6月末にあった実習に参加するもご飯があまりにも食べられなかったため、中止になり途中で帰宅した。その後、睡眠障害で神経科の病院へ行き診断を受けたところ、“うつ病”と告げられた。短大の先生にはたくさん支えられたが、母親とは話し合いが上手くいかずに衝突ばかり。疾患のことも受け入れてくれず、希死念慮が酷かった。9月と11月の実習は中止、資格や免許の取得を断念し、ストレートで卒業するために必要な単位の取得を目指した。体調が優れず1週間休んだこともあった。就職活動も上手くいかなくて、それも精神的に辛く負担になっていた。労働に対する不安も大きかった。その気持ちを引き摺ったまま学生生活を過ごした。


○ボランティア活動
ボランティア活動にも積極的に参加した。地元の夏祭りで幼児向けのイベントを開催し、ヨーヨー釣りやスーパーボールすくい、遊べるおもちゃなどの工作を行い、直接関わることができる貴重な経験をした。子どもたちがニコニコ笑って楽しそうにしている姿をたくさん見られて嬉しかった。他にも図書館の読み聞かせ、壁面制作、ハロウィーンイベントなどにも参加した。


○卒業研究発表
短大は2年で短いため、研究室に入ることはない。代わりに卒業研究発表を行う。ミュージカルチームに入り、たった数ヶ月の短い練習期間を乗り越え、9人で“ピーターパン”の舞台を無事に成功させた。しかし、体調が優れずに欠席の回数が多く練習に参加できず、迷惑をかけてしまうことはあったけれど、それぞれが思い思いにできてよかったのではないかと思う。


○おわり
6月末に中止した施設実習は卒業条件に該当していたので2月末から10日間行い、無事に終えて卒業単位を取得した。同級生より10日ほど遅れて短大保育科を卒業し、短期大学士を取得。2人しか出席していない第二卒業式に彼も遠方から見に来てくれて、いい式を迎えることができた。そして、お祝いに可愛らしいブーケのプレゼントも。担任をはじめとした諸先生方に感謝。2年間ありがとう。



○素敵なお写真お借りしました。
【花言葉】スイートピー : 門出  離別  優しい思い出  永遠の喜び

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